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真剣で覇王に恋しなさい!
第三部 王の帰還
第16話
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 きっとマープルの元へ行けば、清楚に対する垓下の歌ようなキーワードを提示してくれて、俺の正体を暴いてくれるのだろう。
 マープル側の考えも理解はできる。清楚が項羽だったという事が明らかになった以上、もはや俺の名前を隠しておいても意味が無い。
 ならばいっそ明らかにした方が、彼女にとっても何かと都合がいいのだろう。

「……俺は、どうするべきなんだ」

『ちょっと、そこのしょぼくれたマイスター』

 思わず呟いたその時、沈黙していたバイクが……ではなく中身のAIたるgWが話しかけてきた。

「なんだ、gW」

『聞きたいことがあるんですがその前に、その呼び方はやめてもらいます。私はちゃんとした個体なんですから量産期みたいな呼び方は困ります』

「む……」

『ケタケタ。そういう機微がわからないからさっきの女にも振られるんですよ。みっともないですねぇ』

 反論したいが、事実も孕んだ言葉だったために何も言い返せない。
 しかし、やはりその呼び方は嫌だったのか。レッドフォーが嫌だからとそっちに変えたが、それも嫌だと。
 むぅ……他に何か特徴は……

「元々はクッキー4・ISだったか?」

『そうです。あなたなんかには勿体無い超最新ロボットなんですよぉ?』

「今はバイクだがな」

『そうしたのはあなたでしょう! とんでもなく不便なんですからねこのボディ! すっごく速いのは確かですけど!』

 そういえばそうだった……なんとも申し訳ない。
 なら、そうだな。

「ISと呼べばいいか? 他のISという機体は、まだ外には出ていないんだろう? ならばそう呼んでも、他の誰を指し示す名前にもならないわけだからな」

『IS……アイエス……ま、まぁいいでしょう。さっきまでの悪趣味なのよりはずっとマシです』

「悪趣味と思っていたのか」

『当然です』

 ……そうか。
 あんまりあっさり言われたものだから、どう反応すればいいのかすらわからなくなってしまった。
 というか、待て。
 元々はアイエスの方が何か聞いてきたんじゃなかったのか?

「聞きたいことは?」

『それでは聞きますが、なぜマイスターは自分を強化することに躊躇いを?』

「……盗聴してたのか?」

『退屈でしたからねぇ』

 悪びれもせずそう言うアイエス。
 まぁ、別に聞いてほしくない話をしたわけではないが。

「そうだなぁ……」

『あ、抽象的な表現は無しでお願いします』

「ぬぐ、そうか。自分で得た力じゃない気がするから……は流石に月並みだな。むしろ、力を得ること自体に悩んでいる、かな?」

『なぜ? さっきまで無力さに嘆いてオイオイ喚いてたじゃないですか』

 それは流石に言いす
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