第15話
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量のミサイルが柳司の乗るバイクへ向かって発射される。
何かしら対処しなければ、確実に破壊できるだろうが……
「そうきたか……gW、電磁バリア展開!」
『了解です。全方位超電磁バリア展開、です!』
元々赤いバイクが輝いたかと思えば、柳司を含むバイク全体を包むような形でバリアが展開された。
スイが放ったミサイルは全てそれに阻まれる形で爆発四散する。
「んはっ! そんなものまで用意していたのか!」
「そっちこそ、ミサイルとは流石に笑えないな」
すぐさまバリアを消してそう言う柳司。少なくともスイの武装は通じないようだが、それなら俺にも考えがある。
「スイ、方天画戟を出せ」
『わかりました』
スイに命じて方天画戟を出させた俺はそれを右腕で掴み、柳司のいる背後に向けて振り下ろした。
「まず……っ!」
「落ちるがいい!」
ここは高架上にある高速道路だ。その道路を貫通させる勢いで破壊すれば、当然その場は崩落する。
スイの加速なら当然それには巻き込まれないが、いかに同性能を持つ柳司のバイクでも、目の前でそれが起きれば回避しきれないだろう。
その状況に対してどのような対処をするか。まさかこれで終わりという事もないだろうが……そう思った瞬間、俺とスイの上を何かが通る。
そうして目の前に着地したのは、右手に『武器』を持ち、体にうっすらと紅に輝くオーラを纏う、バイクに跨った柳司だった。
「飛んできただと!?」
「落ちかけた時にアンカーを射出して、武器を棒高跳びと同じ要領で使ってジャンプしただけさ」
なるほど、俺が持つ方天画戟と同じくらいの長さのあるその武器なら、そういう事も可能だろう。
ただ、バイクを軽々と持ち上げるくらいの力がなければ無理だろうが……
「自己強化技の類だな」
「あぁ。さっきは使う前にやられたが、今度はそうはいかない。それにそろそろ止まってもらうぞ……やれっ!」
『了解。試験的トライアルシステム、発動です!』
柳司のバイクがそう言った途端、スイの速度がガクンと落ちた。
しかも同時に車体が安定感を失い、既にスイによる操作が行われていない事は明らかだった。
「おい、どうした!」
「どうやら言語機能以外の全ての機能を強制的に切られたようです」
「なんだと!?」
「申し訳ありません、清楚。とにかく今は転倒しないように注意を」
「ちぃっ!」
俺は突如暴れ馬と化したスイを操り、徐々に速度を落としながら停車させた。
そして方天画戟を持ったままスイを降りる。
別にスイを使わずに学校へと向かうわけではない。もちろんそうしても構わないが、そんなのは王のする事ではない。
「スイの機能を止めて
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