第10話
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ころで清楚」
「?」
「一つ頼みがあるんだが――」
そして次の日の放課後。
体育館で風間ファミリーのみんなと顔を合わせるていると、まず最初にモモちゃんが声をあげた。
「私達は依頼を受けたからいるのは当たり前としてだな」
そう言って、少しだけ離れた場所に立つ二人に目を向ける。
「なんでじじいや柳司がここにいるんだ?」
「ホ。すぐにわかるわい」
「学園長の言う通りだ。こっちは気にしないで始めてくれ。ちなみに清楚の許可は得ている」
そう、柳司くんの頼みというのは、この顔合わせの時に少しだけ立ち会わせてくれというものだった。
やっぱり柳司くんは心配性だ。
それとも、私の正体が気になってるんだろうか? でも、それなら顔合わせの時だけだなんて言わないよね?
「まぁいい。とにかく初めは質疑応答タイムにしよう」
「正体を突き止めるには、先輩の事をもっと良く知らないといけないものね!」
「よし。それじゃあまず、性の目覚めを感じ――」
一子ちゃんの声に後押しされるようにして、モモちゃんが口を開こうとした瞬間だった。
モモちゃんが何を言おうとしているのか理解した私が頬を熱くするよりも先に、後ろの方からすごいプレッシャーを感じた。
「やっちまってください学園長」
「うむ。顕現の弐・持国天っ!」
そしてモモちゃんが吹き飛んだ。
よくわからないけど、誰かが変な事をしたら学園長が止めるっていう事になっていたみたい。
柳司くんが来たのもそれを気にしていたからで、信頼はしても信用はしてないんだって。頑固だなぁ。
それからもう一度モモちゃんが吹き飛ばされて、それから島津くんまで吹き飛ばされて、結局質問は大和くんが担当する事になったみたい。
私の名前や特徴から調べるという他の皆と別れ、私は大和くんと一緒に場所を移すことになった。
「それじゃあよろしくね。大和君」
「はい、頑張ります。といっても、今日は質問するだけですけどね」
そうして私達が話していると、最初以外はずっと黙って見守っていた柳司くんが私達に話しかけてきた。
「俺はこっちにいる事にする。直江なら変な事はしないだろうし、何か手伝える事もあるかもしれないからな」
どうやら柳司くんの中で大和くんの評価はかなり高いみたい。
歓迎会の時のおかげかな?
それともあの後にメールで連絡を取ったりしてたのかな?
「そういうわけで清楚は任せた」
「買いかぶりじゃないですか? いや全力は尽くしますけど」
「これでも人を見る目はあるつもりだからな」
珍しく自慢気に笑う柳司くんだった。
そんな柳司くんに大和くんが質問をする。
「ところで
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