第2話
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声が巻き起こった。
どういうことだ。そういうのは清楚だけでいいだろう。
「……結構予想通りかも」
「どういうことだ?」
「うーん……柳司くんは気にしなくていいと思うよ?」
なんだそれは。気遣いなのか? なんなんだ?
とりあえず清楚みたいに、俺が自分の正体を知らない事も話しておこう。既に生徒の中には予想がついている奴もいるみたいだが。
「実は俺も自分の正体を教えられていない。清楚と同じだ」
そこで言葉を切って少しだけ視線を清楚の方に向けると、そこにはうんうんと頷く清楚の姿。
実に和まされる……ではなくて。
「俺は学問ではなくとにかく一つの事に打ち込むようにと言われているが、正直言って自分でもイメージがわかない。まぁ、勝手に色々想像でもしてくれ」
そう言い切って、俺は川神鉄心へとマイクを放り投げた。
これ以上は何も言わないぞ。絶対に。ツンデレとか素直クールとかよくわからん単語が聞こえるが、知った事か。
だから清楚、にやにや笑うのはやめてくれないか。
「ふぉふぉふぉ、つっけんどんな態度じゃがきっと照れてるんじゃろ。女子生徒の目の保養にもなって結構結構」
「照れてないからな」
やりづらくはあったが。
「さて、次は2ーSに入る3人を紹介じゃ。まずは源義経と武蔵坊弁慶。ちなみに二人とも女性じゃぞ」
俺の言葉はスルーされ、次に紹介される義経と弁慶が壇上へと上ってきた。
同時に、生徒全体が再びざわめいた。
義経も弁慶も、名前からして人気があるのにあれだけの容姿だからなぁ。
案の定気負いすぎな義経が緊張しながらも挨拶する傍ら、俺は義経に対する一部の生徒たちの反応を見てある事を思い出した。
(そういえば、義経はこの転入より前に『東西交流戦』とかいうのに参加したから、一部の生徒たちとも面識があるんだったか)
ちなみに俺は行かなかった。
三年生には川神百代がいるのだ。わざわざ参加する必要なんてないからな。
そんな事を思いながら義経を見守っていた俺だったが、新たな問題が発生しそうなことに気が付いた。
与一の姿がいつの間にか消えていたのだ。
気配を探ってみた所、どうやら上の方にいるみたいだ。たぶん屋上だろう。あいつは昔からそういう所にいるのが好きだった。かくれんぼとかで遊んだ時もそうだった。
どうせ転入の挨拶もサボるつもりなんだろうが、そうはいかない。
俺は面倒見がいいわけではないが、だからといって義経が悲しむ姿をあえて見過ごすという真似をするつもりはないのだ。
「ちょっと行ってくる」
「え?」
「トイレだ」
「えぇ!?」
驚愕する清楚をそのままに、俺は急いで屋上へと向かった。
変な姿を見ら
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