暁 〜小説投稿サイト〜
とある星の力を使いし者
第78話
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
す気なんかなかったよ。」

疲れたのか麻生は大きく欠伸をする。
オリアナは呼吸を整えながら、麻生の言葉について考えている。

(あの時に確かにお姉さんを殺せた筈なのに殺せなかった。
 全部鵜呑みにするつもりはないけど、これは逃げるチャンス。
 あの看板は出来たら回収したいけど、まぁ計画には支障ないでしょう。)

そう考え、単語帳の一枚を破ると、オリアナの中心に風が集まっていく。
集まった風は小さな竜巻になると、オリアナの身体を吹き上げる。
逃げるオリアナを見た上条は慌てて、叫ぶ。

「待て、土御門にかかっている術式はどうなる!!」

オリアナがビルの屋上についた瞬間、屋上からヒラヒラと一枚の単語帳が落ちていく。

「術式の効果は二〇分。
 後は自動的に切れるわよ。」

どうやら、空気の伝導率を操っているらしい。
あの術式が時間で解けることを聞いた上条は少しだけ安堵するが一つ疑問が現れたので、問いかける。

「「刺突杭剣(スタブソード)」がこっちにあるんだぞ。
 なのに、どうして無理にでも取り返そうとしない!!」

「何故かしらね。
 それを考えるのも楽しみの一つじゃないかしら。
 ただし、このゲームが終わっただなんて思わないように。
 それとそこのあなた。」

オリアナに呼ばれた麻生はビルの屋上を見上げる。

「次に会った時は絶対に負けないから。
 覚悟しておくのね。」

最後にそう言い残して、全てが消えた。
上条は周囲を見回すが、オリアナの姿も声も、どこにも存在しなかった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ