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ヘタリア大帝国
TURN82 ケツアル=ハニーその八

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「ほんまにな」
「そうなんですか」
「そや、それでや」
 メキシコはさらに言う。
「のぞみちゃん日本のことは覚えてるんか?」
「いえ、それが」
 のぞみはこのことも話す。
「あまりというか全然」
「そやねんな」
「はい、幼い頃にここに流れ着いたので」
 それでだというのだ。
「覚えてはいません」
「そやねんな」
「どういう国なのでしょうか」
 自分でこう言う位だった、首を捻って。
「日本は」
「悪い国やないみたいやで」
 のぞみに今度はペルーが話す。
「どうやらな」
「そうなんですか」
「何しろエロゲのメッカらしいしな」
 これが彼等が日本がいい国だと言う根拠だった。
「そやさかいな」
「あの、そうしたゲームとは関係は」
「あるやろ」
「そやろ」
 チリとアルゼンチンも言ってくる。
「モアイも大事やけど」
「それにサッカーも」
「ああしたゲームは最高の文化やで」
「のぞみちゃんもやってみたらどや」
「私は女の子ですから」
 のぞみがそうしたものから離れている理由はこれだった。
「ですから」
「いや、そこでや」
「そこでやらんと」
 チリとアルゼンチンは言う。
「人生面白うないで」
「エロいことも必要や」
「けれど皆さんそっちに専念し過ぎです」
 のぞみから見ればそうなる。
「本当に。けれど侵略はしないんですね」
「何でもあるさかいな」
 最後に言ってきた国はブラジルだった、このアステカ帝国の中心の国でもある。
「そやからな」
「あればもういらないんですか」
「土地とか資源はな」
 そうしたものはいいというのだ。
「ええんや」
「じゃああくまで欲しいものは」
「エロゲだけや」
 本当にそれだけだというのだ。
「むしろこっちから貿易したい位やけどな」
「戦争する意味は」
「あまりないっちゅうんやな」
「違いますか?」
 のぞみはいぶかしむ顔でブラジルに問うた。
「それは」
「まあそれはな」
「そうなりますよね、そうしたゲームは普通に買えますし」
「日本も売ってくれるやろな」
「それなら余計に」
「そこはハニーさんやからや」
「あの人?だからですか」
 ハニーを人と呼ぶことは少し躊躇した、あまりにも変わった生命体なので。
「戦争になるのは」
「あの人はお祭り好きなんや」
 キューバはハニーを人だと言い切った、この辺りにのぞみとの違いがあった。
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