暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
30話:深まる謎
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ケットを纏うなのは。
お互いがお互いの名前を名乗り合う。
「高町な、なにょ……えぇい呼びにくい!!」
「逆ギレ!?」
中々相手の名前を言えないヴィータは、なのはの言う通り少々逆ギレ気味に言い放つ。
「ともあれ!話があるならそのうち出向いてやる!だから…今は邪魔すんじゃねぇ!!」
「あっ…!」
そしてその調子のまま、彼女は去っていった。
魔法を発動する準備を整え、左手を高々と上げる。
「“クラールゲホイル”!」
シャマルが魔法名をいうと同時に、結界内の光源が眩しい光を放った。
んで、あの後結界が消え、三人の姿はそこにはなかった。アイツらの足取りをエイミィが追いかけたが、最終的には見失ってしまった。
俺が相手取ったアイツも、あの閃光に紛れて逃げていった。
「例の仮面の男、何が目的なんだ?」
「わからない。でも、少なくともこちらの味方じゃないのは、明らかだ」
俺の質問に答えたのはクロノだ。実際に戦ってはいないようだが、容疑者確保の妨害をしてきたらしい。
「それに君が戦った怪人の方も、どうしたいのかわからない」
「…いや、奴らについては、粗方予想はついてる」
そういうとクロノが少し驚いた顔をしてから、机をバンッと叩き身を乗り出す。
「なんでそういうのを早く言わない!」
「タイミングがなかったんだよ、そうカリカリするなよ」
俺が落ち着くように両手でドウドウ、とやると、クロノは落ち着いたように座り直す。
「それで?」
「まぁおそらく、闇の書目的なのは間違いない。どうするかはわからんが、少なくともお前のいう“闇の書の強大な力”が欲しいんだと、俺は思ってる」
元々そういう連中だからな、というと、クロノは顎に手を当てて、考え込む体勢を取る。
「それに彼等の目的も明確じゃない。わからない事だらけね…」
「えぇ、どうも腑に落ちません。彼等はまるで、自分の意志で闇の書の完成を目指しているようにも、感じますし…」
「ん?それって何かおかしいの?」
ソファーに座り、浮かない顔をしながら話すリンディさんとクロノ。その二人の会話に疑問を持ったアルフが、口を挟んでくる。
「闇の書ってのも、ようはジュエルシードみたいに、すっごい力がほしい人が集めるもんなんでしょ?
だったら、その力が欲しい人の為に、あの子達が頑張るってのも、可笑しくないと思うんだけど…」
確かに、直接言葉を交わしたのはシグナムだけだが、少なくとも誰かから命令を受けてやっているような感じには見えなかった。闇の書自体も、完成すれば強力な力が手に入る物だとするならば、自主的に蒐集するという可能性も
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