暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
30話:深まる謎
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ます」

周りに気を配れず、結果見つかり現在武器(デバイス)を突き立てられているシャマル。後ろから聞こえるのは、まだ声変わりのしていない男の子の声。

「抵抗しなければ、弁護の機会があなたにはある。同意するなら武装の解除を」

淡々としゃべる声は、シャマルの内心に二つの感情を与える。

(私がここで捕まれば仲間を助けることはできない。かといって、後ろにいる子を私が倒せるかというと、現状では間違いなく不利)

そう思考できる冷静さと、もう少しすると仲間が包囲され危険が及ぶことへの焦り。この二つだ。

しかし、そこで何者かが動く気配を感じる。

「っ!?」
「フンッ!!」

その気配は自分の背後にいる少年に攻撃を与える。攻撃をまともに受けた少年は別のビルのフェンスまで飛んでいき、衝突する。

「くっ……仲間…?」

腹の痛みに耐えながら、自分を蹴り飛ばした人物を見る少年―――クロノは弱々しく呟く。
その人物は体格的には男。仮面を付け、表情がわからないようになっている。

(くそ、いつの間にあそこに…エイミィからは何もなかったし、気づかれずにどうやって…!?)

男について思考している中、シャマルは自身からも正体不明の相手に声をかける。

「あ、あなたは…?」
「……撤退だ」

だが、あまりにも会話が成立しない言葉が返ってくる。
え?、と声を漏らすと、仮面の男はこちらに顔を向けながら、仮面越しで少し低くなってであろう声を発する。

「奴らの包囲が早い。彼はこっちで足止めする。今は撤退しろ」
「でも…!」

シャマルが何か言おうとした瞬間、仮面の男はクロノへ向かって飛び出していった。
その後ろ姿を見ながら、シャマルは冷静に判断する。

(確かに今は撤退するべき。足止めをしてくれるなら、それはそれでいいんだけど…)

だが、はやり包囲されてからでは遅い。シャマルはすぐに三人に念話を繋ぐ。

[皆、撤退の準備を!]
[やむを得んか…]
[心得た]
[ちっ…!]

それぞれが返事をしたことを確認して、シャマルは行動に移る。

[結界内に閃光弾を出すわ。その内に]

そういうと同時に、シャマルの足下に緑色の三角形の魔法陣―――ベルカ式の魔法陣が展開される。










「あれは…?」
「すまん、テスタロッサ」

視界の内に緑色の光が入り、疑問を抱くフェイト。シグナムは鍔迫り合いを止め、距離を取る。

「この勝負、預けた」
「シグナム!」







「ヴォルケンリッター、鉄槌の騎士…『ヴィータ』だ!あんたの名は!」
「…なのは。高町なのは!」

また別の場面、ヴィータと名乗った赤毛の少女と、白いバリアジャ
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