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魔法科高校の神童生
Episode16:性格の悪い人達の集団に入ると大変
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問うと、市原先輩も目だけを達也たちに向けた。


「ええ。彼は、私と同じような臭いがするので」


「なるほど…」


それは、恐らく研究者として同じということだろう。確かに達也は魔法理論に限っては確実にこの学校ナンバーワン。傍目から見れば、将来研究者や技術開発者として輝かしい成績を残すことは間違いないだろう。
けど、あの冷静さ、剣術部員との乱戦のときの体捌き、そして服部副会長を秒殺したあの並列処理…それに多分、達也はまだ自分自身の本当の力の一部も出していないと思う。そう考えると、到底達也がただの研究者で終わるのは想像できない。というか、深雪さんのために戦ってるほうが全然しっくりくる。


「……市原先輩、達也と一緒にいる人は誰ですか?」


俺がそう問うと市原先輩はもう一度視線を達也たちに向けた。


「彼女は二年E組の壬生紗耶香さんです。確か、九十九さんと司波君が場を抑えた剣道部と剣術部の乱闘のもう一方の発端ですよ」


「ああ、あの人!そっか…でも、達也になんの用事なんでしょうかね?」


「さしずめ、部活勧誘ではないでしょうか」


そう言い切って、市原先輩は完全に達也たちから目を離した。


「司波君はあの服部副会長を倒し、剣術部員数十人を相手にしても傷一つつけられませんでした。増して、彼は二科生。
噂では、壬生さんは二科制度に対する、非魔法競技系クラブの連携に入っていると聞きます。ひょっとしたら、剣道ではなくそちらのほうに勧誘を受けているかもしれないですね」


非魔法競技系クラブの連携組織…思ったより、この学校の差別意識の問題は大きいようだ。まさか、そんなデモ組織のようなものができているとは。けど、俺がこの存在を聞いたのは今が初めて。まだ動きは活発化していないということか。


「まあでも、達也なら断ると思いますけどね。あいつが一番大切にしてるのは自分でも体裁でもなくて、妹様ですから」


俺が笑いながらそう言うと、市原先輩も微笑を浮かべた。


「同感です」


その後は他愛ない会話しながら、その日は終わった。

















次の日、学校の教室でお昼ご飯を鋼と食べていると、


『一年B組の九十九隼人くん、至急、生徒会室まで来てください。繰り返します。一年B組の九十九隼人くん、至急、生徒会室まで来てください』


「ねえ隼人?僕、友達は疑いたくないんだけどさ…もしかして隼人ってさ問題児なの?」


「取り敢えずその憐れむような眼をやめよう鋼くん。いやお願いたがらやめて、なんか居た堪れない気持ちになってくる」


















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