暁 〜小説投稿サイト〜
バカとテストと召喚獣 吉井龍明の受難
序章 〜プロローグ〜
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てくれたね龍明。今回の試験は結構上々だったんだよ。難しいと言われてる振り分け試験だけどそこまでじゃなかったよ。もしかしたらCクラス入りかもしれないくらい」

「ホント!?凄いじゃないかアキ兄!」

振り分け試験の成績でAからFまでのクラスに振り分けられ、Aクラスに近ければ近い程必然的に成績優秀な生徒と見られる。
Cクラスという事は中の上辺りを指す。昔から周りにバカバカ言われていた程のバカであるこの兄がだ。嬉しくてつい自分の事のように喜んでしまう龍明。

「ホントだよ。十問中一問も解けるなんて逆に心配になる位の出来上がりだったんだよ・・ってあれ龍明?何でそんなバカを見るような目で僕を見てるの?」

兄の事は好きだが流石にこのやり取りでこの目をしなければ自分もバカなんじゃないかと錯覚してしまう。
でも、やっぱり兄は兄だと思ってしまっている自分がいる事に龍明は気付く。

「いや、えーと、さ、流石アキ兄だね!」

取り合えずここは話を合わせておく。幼少の頃からバカだ何だと虐げられてきた明久(主に家族から)をいつもフォローしていたのは優しい性格の龍明だった。

「龍明は今日だよね振り分け試験」

「そう言えばそうだったね…ってあ!もうこんな時間!?」

時計は現在7時40分を指していた。

「アキ兄先に行くね!お皿の片付けお願い!」

「あいあーい。また後で」

朝食だけでは食べたり無かったので食パンをくわえて玄関から出る。龍明は学校まで全速力で走った。


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