第1章
旧校舎のディアボロス
第30話 武器を取って良いのは殺られる覚悟がある奴だけだ!
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
良い気はしねえな……人を殺すのは……。
ま、それが普通の反応だよな。
「……凄い惨状ね?」
声を掛けられ、声がした方を見ると、部長と副部長、千秋がいた。
「これ、ほとんど明日夏がやったの?」
「はい。ほとんど明日夏君が」
「千秋もだけど、貴方も相当凄いわね」
「……人を殺して凄いとはあまり思えませんけどね……」
「……それもそうね……」
「……明日夏兄……あの女は?」
「……これから追うつもりだ」
「……なら、私も行く」
千秋の言葉には怒気が含まれていた。
「……その様子じゃ、そっちも何かあったか?」
千秋は目線を鋭くするだけで、何も言わない。
「……まあ良い……行くぞ」
「……うん」
「待って、二人とも」
レイナーレの後を追おうとすると、部長に呼び止められる。
「少し様子を見させて」
「ッ!?部長、何を!?」
千秋が部長に食って掛かるが、俺は千秋を手で制す。
「……イッセーの実力ですか?」
「ええ。それを見てみたいの」
「イッセー兄は戦った事なんて無いのに!?」
「……『兵士』の駒八個消費の理由が知りたい気持ちは分かりますが、それでも……」
「私はあの子なら堕天使を倒せると信じているわ」
部長の言葉にはイッセーに対する絶対的な信頼があった。
「……分かりました」
「ッ!?明日夏兄ッ!?」
知り合って間も無い部長がここまで信じるのなら、俺達も信じてやらねえとな。
「信じてみようぜ。俺達の幼馴染みを……お前が惚れた男をな」
俺の言葉に千秋が顔を赤くする。
「……ただし、危なくなったら助けに入ります……それが条件です」
「分かったわ」
でも、なんでだろうな?一度信じ始めた途端、大丈夫と言う妙な確信ができていた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ