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ハイスクールD×D 新訳 更新停止
第1章
旧校舎のディアボロス
第30話 武器を取って良いのは殺られる覚悟がある奴だけだ!
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良い気はしねえな……人を殺すのは……。
 ま、それが普通の反応だよな。

「……凄い惨状ね?」

 声を掛けられ、声がした方を見ると、部長と副部長、千秋がいた。

「これ、ほとんど明日夏がやったの?」
「はい。ほとんど明日夏君が」
「千秋もだけど、貴方も相当凄いわね」
「……人を殺して凄いとはあまり思えませんけどね……」
「……それもそうね……」
「……明日夏兄……あの女は?」
「……これから追うつもりだ」
「……なら、私も行く」

 千秋の言葉には怒気が含まれていた。

「……その様子じゃ、そっちも何かあったか?」

 千秋は目線を鋭くするだけで、何も言わない。

「……まあ良い……行くぞ」
「……うん」
「待って、二人とも」

 レイナーレの後を追おうとすると、部長に呼び止められる。

「少し様子を見させて」
「ッ!?部長、何を!?」

 千秋が部長に食って掛かるが、俺は千秋を手で制す。

「……イッセーの実力ですか?」
「ええ。それを見てみたいの」
「イッセー兄は戦った事なんて無いのに!?」
「……『兵士(ポーン)』の駒八個消費の理由が知りたい気持ちは分かりますが、それでも……」
「私はあの子なら堕天使を倒せると信じているわ」

 部長の言葉にはイッセーに対する絶対的な信頼があった。

「……分かりました」
「ッ!?明日夏兄ッ!?」

 知り合って間も無い部長がここまで信じるのなら、俺達も信じてやらねえとな。

「信じてみようぜ。俺達の幼馴染みを……お前が惚れた男をな」

 俺の言葉に千秋が顔を赤くする。

「……ただし、危なくなったら助けに入ります……それが条件です」
「分かったわ」

 でも、なんでだろうな?一度信じ始めた途端、大丈夫と言う妙な確信ができていた。
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