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ことだった。

「ん、そうだね。今日はこれから攻略だから、そろそろ行かないと」
今日はこの後、シェイリと二人で迷宮区に足を運ぶ予定だ。
昨日までに半分ほどマッピングを済ませてあるので、そろそろボス部屋を発見することができるかもしれない。

「……ユノさん。あたし、迷惑じゃないですか?」
「え?」
僕が帰りの身支度を整えていると、ふと、ルシェがそんなことを言った。

「ユノさんは攻略で忙しいのに、あたしのせいで時間を使わせてしまって、迷惑だったりしませんか?」
「うん……?」
さっきまでとは打って変わって、恐る恐るといった様子で聞いてくるルシェに、僕は少し困惑してしまう。
時間を使わせてしまってると言っても、一週間に一度、それも一時間くらいなら……特に、気にすることはないと思うのだけれど。

「えっと……そんなに長い時間ってわけでもないし、僕は大丈夫だよ。シェイリにもちゃんと言ってあるし」
「……ほんと、ですか?」
「うん。それに、僕も何だかんだで楽しいからね。迷惑なんて思ったことはないよ」
本当に迷惑だと思っているなら、そもそもこうして待ち合せたりはしない。
それに、何だかんだで───誰かとこうして他愛もない話ができることが、嬉しかったりもする。
少し前まではできなかったことだから、尚更だ。

「っ!ほ、ほんとですか!?嘘なんかじゃないですよね!?」
「え?う、うん……」
「よかった!あたしユノさんに迷惑だと思われてたらどうしようかと……あ、ごめんなさい、いきなり変なこと聞いちゃって。でもよかったです、ユノさんがそう言ってくれて!」
「え、えーっと……?」
思っていたことを正直に言うと、ルシェは一転、いつも以上のハイテンションとなって満面の笑みを見せた。
正直な話、僕が言ったことの何がそんなに嬉しかったのか、言った本人である僕にもよくわからないのだけれど……まあ、彼女が元気になったというのであれば、それ以上追及するのは野暮というものかもしれない。

「あ、そうだ!今度、あたしの友達も連れてきていいですか?」
と、そんなことを考えていると。
彼女はいいことを思いついたというように、笑顔のまま僕に問うた。

「僕は構わないよ」
「やった!ユノさんのこと、あの子にも紹介したかったんです!」
特に断る理由もなかったため、僕はその提案を受け入れることにした。

彼女の話によれば、SAOで知り合った、長らく親しくしている友人がいるという。
彼女と同じくらい怖がりらしく、このデスゲームが始まってから暫くの間は、お互いこの街に籠っていたのだそうだ。

そんな彼女の友人は、最近になって、同じギルドの仲間と狩りに出るようになったらしい。
確か、名前は───

「それじゃあ、今度会う時に連れてき
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