彼が辿る道の先
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お主。」
まだ何か言う事があるようだ。
「お主が進む道。
厳しく辛い道のりじゃ。
じゃが、それを完遂する事ができればお主の守りたい者は必ず生き延びる。
しかし、それはお主の死を意味する。」
一瞬だが呼吸するのを忘れた。
黙って占い師の言葉を聞く。
「道を進めば進むだけ命を縮め、最後には守る者の為に死ぬ。
それがお主が歩いている道じゃ。」
「そうか、それは大いに結構。」
俺は財布からいくらかお金を出し、茶碗に入れる。
「元よりそのつもりだ。
俺は守る者の為に命を賭けているんだからな。」
占いの内容はこれで終わりなのか、占い師はそれ以降口を閉ざしたままだ。
華琳も内容は気にいったのか、茶碗にお金を入れて街を後にする。
皆が街を出る前に俺は振りかえる。
先程、占い師が居た場所には誰もいなかった。
少しだけ眉をひそめた。
あの人物、もしかしたら俺の正体を知っている人物かもしれないと思った。
後ろから俺を呼ぶ声が聞こえ、疑問に思いながらも華琳達の所まで走る。
彼は気づいていない。
守りたい者を守る事はできても、そこに彼女達の幸せがあるかどうかということを。
彼はそんな当たり前で、一番大事な事に気づいてない。
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