族結成
Trick33_軽い、羽みたい!!
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「A・T(エア・トレック)を、ですか?」
「だ、だめですか!?」
「いえ、だめというか・・・」
佐天からのお願い。それはA・Tを教えて欲しいというものだった。
信乃は困惑した。確かにA・Tは遊び道具として使われていたし、
はた目から見ていてやってみたいと思うのも納得できる。
だが、信乃が見せた事のあるA・Tはほとんど戦闘中。
いわば武器と認識されてもおかしくない状況だけだ。
佐天は"無能力者"(レベル0)、もし武器を手に入れたいと
考えた上で言ったのであれば、A・Tを教えるわけにはいかない。
「いいですね! 私もA・Tを使ってみたいです! 私にも教えてください!」
初春が佐天に便乗して同じお願いをしてきた。
「2人に1つ聞きたい。なぜ使ってみたいと思ったのですか?
正直に答えてください」
まずは佐天から。
「えっと・・・・・//////」
言おうとしたが、途中で顔が赤くなって続きを言えずに黙ってしまった。
それを見た初春が、先に答える。
「はいはい! 私は能力者みたいに強くなりたいですし、これを使って
悪い人を取り締まってビシバシ風紀委員を頑張りたいんです!!
さらに白井さん以上の力を持っちゃったら・・・・
今までの仕返しにあんな事やこんな事を・・・・」
「思考がだだ漏れになってますわよ。初春、ちょっと★O☆花☆死★を」
「わー嘘です嘘です!!」
漫才をやっている2人は放っておいて、信乃は話を進める。
「なるほど、“強くなりたい”ですか。佐天さんも同じですか?」
「あ・・・それはないって言ったら嘘になりますけど、
でもそれ以上に楽しそう・・・だからですかね?」
「疑問形で返さないでくださいよ。簡略して強くなりたい、でいいですね」
「ち、違いますよ! ただ単純に、その///////」
またしても顔を赤くして続きを言わなかった。
ただ単純に楽しそうだと思ったから。
そう続けるつもりだったが、ただ単純に楽しい気持ちの根源を考え直してみると、
信乃と一緒にいる時間が楽しそうで、そして一緒に跳ぶ事が出来たら幸せだという
気持ちに辿りついて赤くなってしまった。
「単純になんですか?」
少し厳しい口調で信乃は言う。
ついさっきまで顔を赤くしてアタフタしていた佐天だが、
信乃の反応が真面目だったので戸惑った。
断られるとしても軽く『ダメだ』と言われる程度だと思って、
思いつきを口にしただけなのに、こんなにも細かく真剣に理由を聞かれるとは
予想していなかった。
「わかっているとは思いますが一応言っておきます。
落ちたら“死”にますよ。その覚悟はあるんで
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