第二話〜龍と剣と波動〜 その@
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第二話〜龍と剣と波動〜
そこには老人が居た、まるで彼らを待っていたかのように。
「君たちはここで生き残りたいか?」
と老人は尋ねた。
ーもちろんだ、助けてくれ、一体ここはどこなんだ、何でだよ、ー
口々に彼らは言った。
「そうか、ならば君たちが生き残る術を教えよう」
老人はおもむろに立ち上がると、何かを唱えた。
「?????????????????????」
すると、洞窟の後ろの壁が開いた。
そこには、卵の様な楕円形の球体が大量に保管されていた。
次に老人は薄い長方形の物体を懐から取り出した。
「この二つが君たちが生き残る為に重要な物だ。そして…」
「?????」そう唱えた次の瞬間老人の手から、陽炎の様な揺らぎが出ているのが見えた。
しかしそれは陽炎の様な自然現象とは違う球状の、それも緑色の揺らぎだった。
「この力こそが、最も重要な物だ。」
「この力は『者乖力(ハルグ)』と呼ばれる力で、簡単に言えば波動の様な物だ。
これが使えなければ生き残ることは出来ない。」
老人はそう言った。
しかし、唐突な話しに混乱した生徒たちが口々に不平を言った。
いきなり知らない世界に飛ばされて、龍に襲われ、あげくには者乖力だのと訳の分からない話しを聞かされたのだから無理もない。
だが、そんな不平不満は次の瞬間消え去った。
そう、また龍が襲って来たのだ。
「まあ見ておれ。」
老人はそう言うと、先程の長方形の物体を持ち「?????」と唱えた。すると、ヴゥンと奇妙な音を発てて青白く発光する刃の様な、物を出した。
そして、龍を一刀両断してしまったのだ。
龍が2m程度の小型だったとは言え、いとも簡単に倒してしまった。
「これは『鑠刃(ヴァーズ)』と言って、者乖力の応用の様な物だ。
これで分かっただろう?生き残るにはこれが必要だと。」
老人はそう言って鑠刃の刃を消した。
次の日からは生き残る為の本格的な生活が始まった。
~そのAへ続く~
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