第一章:堕とされた妖怪達
第一話:失いし記憶を求めて……
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「銀のナイフ…随分良く切れそうだが、俺が貰っても良いのか?」
「ええ、大丈夫だとは思うけど一応ね?此処周辺の妖怪なら、其れでも十分対応できると思うわ。
恭夜次第だけどね」
「はい、頑張らせて頂きます……」返す言葉も無かったな………
「それじゃ、人里は此処からずっと南に抜けた所だから、明るい内に出発しましょう」そうして
妹紅の家を出た
家から少し細い道を進むと、俺たちは目の前に居るモノと目が合ってしまう
「あらら、早速邪魔なのが沸いてるわね?」
「気のせいか…植物が普通に歩いてる気がするんだが……」植物だぞ?普通は歩かないだろう?
「そりゃ歩くわよ。こんなのでも一応妖怪見たいなモノなんだし」だからって植物が歩く事は無い
だろうに……
「………そうですか」
「さてと、それじゃ今から相手するけど…恭夜、やれる?無理そうだったら下がってて頂戴」
俺は、ほんの一瞬だけ考えると、自然と足が前進んで妹紅と並ぶ様に手に持ったナイフを
逆手に持ち構えの体制をとった
「……流石に試しもしない内から逃げるのは格好悪いしな。やれるだけやってやるさ!」
「そう、じゃあ行くわよ!!」妹紅も多少笑みを浮かべながら、妖怪に構えをとり、一緒に駆け込んだ。
「私があのリーダーっぽい奴抑えるから、恭夜はあの二体をお願い!」妹紅が走りながら
指示を出す。確かにあの赤っぽい草妖怪は、取り巻きとは違う感じがするな。俺は見よう見真似で
手にしたナイフを振う
「ハッ!」俺を絡め取ろうとした蔓状のモノを切り裂き、急所に見える球根部分を力強く突刺した
「ギョエェェェ!?!!……」独特の叫びを挙げると、まるで枯れた様に萎びて逝き動かなくなる。
残るは後一体だ!
「シャァァァァァ!!」もう一体は絡めようとせず、蔓状のモノを俺の体に叩き付けてきた。痛みに慣れて無い
せいか、身体に衝撃が走る
「ぐっ!…このぉ!?」ナイフを数回振い、蔓状のモノを切り飛ばし弱点の球根に深々と刃を突刺した。
俺が相手をしていた二体の草の妖怪は倒し終わったようだ……
「そうだ!妹紅は……」妹紅の方を見ると、赤草の妖怪は蔓を鞭の様に振うも軽々と
避けられているのが見える
「さて、準備運動はこれぐらいにして、終わらせるかな?」その言葉と同時に、妹紅は足に
炎を纏わせ、全ての蔓を炎を纏わせた蹴りで焼き飛ばし、弱点の球根部分に風穴が開き、赤草の
妖怪は叫びを挙げる前に絶命した……妹紅強すぎ……
「何よ、普通にやれるじゃない。其れだけ戦えれば十分すぎる位だわ」戦いながら見て
たんですか?貴女は……俺は改めて彼女の強さが分かった気がした
「自分でも驚いたよ……俺って意外とやれる子だっ
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