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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第116話】
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「どんな挨拶だよラウラ。――ったく、まあ良いや。ともかく成樹、ショートケーキを彼女達三人分と紅茶、ダージリン四人分よろしく」
「ふふ、わかったよ――母さん、ショートケーキ三人分お願いするよ」
言うや、奥から「はーい」という声が聞こえてくる――成樹の母親なのだが、恥ずかしがりやなのか表には出ない。
基本、表のカウンターで対応するのは成樹の親父さんと成樹だけなのだが…女性受けするためか、もっぱら成樹が担当するため女性客が多い。
――今日は少な目だが、奥に女子大生数人が成樹を見ながら何か話しているのが店内のBGMと共に聞こえてくる――が、カッコいいだの彼女いるのかな等の内容なので大人しく紅茶を待つことにする――と、紅茶の準備をしている成樹が。
「ふふ、何だか緊張するよ…」
「ん?どうしてだ成樹?」
「本場の方に紅茶を淹れるのは初めてなんだよ、僕」
そう言ってセシリアを見る成樹は、彼女に柔らかな笑みを浮かべた。
それを見たセシリアは軽く咳払いをし――。
「こほん。……確かにわたくしは紅茶に少し――というよりも、わたくしを含めたイギリスの方々は紅茶に並々ならぬ思い入れといいますか――情熱といいますか……上手く言い表せませんが……、ズバリ分かりやすく言いますと美味しい紅茶に命をかけていますわ」
――心なしか、セシリアの瞳には真っ赤に燃え盛る情熱の炎が見えた気がした――情熱と言えばスペインだが、それだけイギリスの人は紅茶を愛しているのだろう。
セシリアの言葉を聞きながら、成樹は準備をしていく――ポットはちゃんと温め、新鮮な水を用意――本来なら組み立てが良いのだと成樹は言っていたが、流石に組み立ての水は用意できないので親父さんが厳選した水を用意したようだが――。
――成樹の親父さんは、現在海外を飛んで、色んな茶葉を見て回ってるらしい――らしいとしか言えない、俺も詳しくはわからないからだ。
話は戻して、紅茶だが成樹の店はもっぱら淹茶式と呼ばれる方法だ。
詳しくは知らないのだが、これが一番美味しく紅茶の味を引き出せると成樹が小さい頃から俺に話してくれた。
……俺には紅茶の知識はあまり無いからわからないが…成樹の頑張りは小学校の頃から見ていたので知っている。
……それこそ、最初の失敗した紅茶からだ。
まあそれはそれで思い出としてはいい思い出だけど。
そんな風に思っていると自然と笑みを浮かべていたらしく、シャルが――。
「どうしたのヒルト?急に笑顔になったけど…」
「ん?――いや、小さい頃を思い出してただけさ」
そう言い、成樹の方を見るともうダージリンを淹れ始めていた。
もちろんポットも温めてい
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