成就
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に聞こえたのはエリカのなんとも言えない声だった。
目が覚めて最初に目に入ってきたのは暗闇だった。首を回して辺りを確認すると、ここがエリカの部屋であると分かる。どうやら彼女に手間をかけたらしい。
窓の外も暗くすでに夜になっているらしい。どこからか狼の声も聞こえる。
「おはよう、って言ってももう夜だけどね。で、どうなの?」
いつものクッションの山から頭だけを出した状態でエリカが話しかけてきた。てっきり寝ているものとばかり思っていた。
おもむろに彼女は立ち上がりクッションの山が崩れる。しかしそれに意を介さずこちらに歩み寄ってくる。そしてオレの顔を添って手で包み顔を近づけてきて、
「これで満足かしらヘンタイさん?」
「っ!?」
エリカの顔がすぐ目の前に見え、柔らかな感触が唇に伝わる。物事が急すぎて理解が追い付かない。呆然としていると唇をこじ開けるように何かが入ってきた。
何もできずその侵入を許すと彼女の手が頭の後ろに回りホールドされる。ぼうっとした頭に何かがこみあげてきて無意識のうちにオレの手が彼女の背中に回される。もう制動は効かず、本能に乗っ取って行動しだす。
何があったかはよく覚えているがここでは省かせてもらおう。結論から言うと、オレ童貞捨てました。
翌朝聞いたのだがどうも俺は好みのタイプだったらしく食す機会を窺っていたとのこと。
リクキンチャクに襲われた衝撃と脱衣籠を漁っていたオレのおかげで行動に出たそうな。オレとしてもなかなか楽しかったし別にもう気にしない。
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