−妖怪VSアマゾネス−
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遊矢side
…最近、デュエルアカデミアの生徒が減っている。
転校とか休学とか、そういうものではない。
本当に行方不明なのだ。
いまだに保健室で眠っているのだろう、吹雪さんのように。
吹雪さんは、明日香と鮎川先生による、毎日の献身的な介護にもかかわらず、まったく目覚める気配がなかった。
目覚めない吹雪さんと、行方不明者の噂を聞いた明日香の気持ちは…俺じゃ、言い表せないだろう。
いや、軽々しく言ってはいけない、と言うべきか。
それはともかく、生徒たちだけでなく、クロノス教諭まで消えてしまっていたため、今日の授業はカット。
クロノス教諭が人形になった時の不安は、やはり間違っていなかったようだ。
しかし、こちらには打つ手が無く、新たなセブンスターズの挑戦を待つしかなかった…
と、思うほど、我らがデュエルアカデミアの生徒たちは甘くなかった。
「おーい!」
「誰かいないかー!」
オベリスク・ブルーの女子生徒が…女子生徒はまったく行方不明になっていない…知り合いの男子生徒の鞄を森で見つけたということで、俺たちは森の中を探していた。
セブンスターズの仕業である可能性が高いので、来ているメンバーは、七星門の鍵を持つ者だけだが。
俺、三沢、明日香、万丈目、十代の五人だ。
亮は明日香に代わり、保健室で吹雪さんを看ている。
「ええい…さっぱりいないぞ…!」
「そうイラつくなよ、万丈目。」
「さんだ!」
十代と万丈目の、お決まりの挨拶を聞きながら、俺たちは森を歩いていた。
「ここまで探していないとは…どこか、一カ所にまとめられているようだな。」
三沢の考察だ。
だが、このデュエルアカデミアは、広いとはいえ所詮は島。
そんな、一カ所にまとめられる場所なんて…
…あった。
「何これ!?」
明日香の驚愕の叫びに、激しく同意したい俺がいた。
森を進んでいるとたどり着ける、広場のような場所に…古代の、闘技場のようなものが建っていた。
「…なんだこりゃ。」
少なくともこの場所に、元々はこんな物はなかった。
「すっげえな!とりあえず行って見ようぜ!」
目を輝かせた十代が、コロッセオに向かって走りだす。
「おい、待て十代!」
十代が走って行ってしまったため、残りの四人も追いかけようとしたところ、十代が戻ってきた。
…虎を引き連れて。
「虎ァァァァァァ!?」
より正確に描写すると、十代は虎から逃げてこっち来た。
「何故、虎がこんなところにいるんだ…?」
「それは確かに不思議だが、その前に逃げろ三沢!」
俺たち四人も、十代と同じように逃げだした。
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