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ネギまとガンツと俺
第9話「前夜」
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さも形状も色も違う。まだ複数いる、か。

 考えもそのままに走り出したタケル。だが、エヴァは先に動いていた。

「くくく、たかが竜種ごときが!!」

 ゾッとするほどの笑みを浮かべたエヴァンジェリンがタケルには理解できない言語をブツブツと呟き始めた。その様子を認めた赤ドラゴンが尾を振り回す。

「LIC(リク)」

 空を飛び回り、その全てを紙一重で避け、続ける。

 ドラゴンが大きな体を伸ばし、直接噛み砕く。

「LAC(ラク) LA(ラ)」

 死んだと思われたエヴェンジェリンが次の瞬間には闇からその姿を現し、紡ぐ。

「LAC(ラック) LILAC(ライラック)」

 ドラゴンは大口を開き、遂には燃え盛る火炎を吐き出した。その勢いは凄まじく、もしもここが学校の校庭でなければ大惨事になっていただろう。その炎はカッと周囲を揺るがし、エヴェンジェリンを包み込んだ。

 炎が引いて、全くの無傷の姿を現した彼女は最後の言葉を唱えた。

「■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

 タケルには理解どころか、聞き取ることすら出来ない音が空に響き、それは発現した。

「なっ」

 次の瞬間にはドラゴンが氷漬けになり、砕け散った。

「……一瞬で」

 ――これで半分程度、か。

 引きつった笑いを浮かべたタケルだったが「!?」何かに気付き、その場を全力で跳ねた。

「おいおい」

 地面に吐かれたそれは見事に、校庭を凍らせていた。

 青いドラゴンがそこにいたのだ。

「……こいつも、さっきと違う」

 考えるのはほんの僅か、気付けば肉体が動き出す。今募っている小さな苛立ち。それをぶつけるかのように小さな言葉を吐き出した。

「一撃で――」

 標的を見失った青ドラゴンは首をキョロキョロとさせている。

 どうやらエヴェンジェリンは手を出すつもりはないらしい。茶々丸と別の屋根に乗り移り、こちらを見つめている。

「――決めてやる」

 ソードを5Mほどに伸ばし、真正面から疾走を開始する。Zガンを使う気はないらしい。少しでも衰えている勘を出来るだけ早急に取り戻さなければならないという考えか、はたまた苛立ちをぶつけるためだけの行動か。

 タケルに気付いたドラゴンが大口を開け――

「ふっ!」

 ――だがその瞬間には、ソードを全力で投げ込んでいた。氷が吐き出される瞬間、その大口にソードが吸い込まれるように突き刺さった。約5Mにまで伸ばされた刀身はその喉を食い破り、皮膚の向こう側にまでその刃を閃かせた。だが、全てを貫くことは出来ずに口の中にソードがその姿を残す。

「ギギガガ〜!!」

 声に聞こえない悲鳴を上げたドラゴンだったが、やはり絶命
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