ショッピング 後編
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場に車を止め。歩きで山の山頂へと向かう
「さっ着いたぞ」
「わぁ・・・・・・・」
依姫は驚いた。そこに見えていたのは無限に続く海だった
「ここが、健吾のお気に入りの場所?」
「ああ、そうさ。どっこいしょっと」
健吾はそう言いながら近くのベンチに座る。依姫も隣に座る。夕方だろうか空は紅く染まり、太陽は海へと沈んで行く。それはまさに幻想的だった
「綺麗ね・・・・・・」
「だろう?これがいつも見れるから嫌なことがあったときはここに来て夕日を拝んだりしてたよ」
「あら、健吾でも嫌な時ってあるのね?」
「そりゃあそうさ。人間だからな。人生嫌なことの方が多いと思うぞ?」
「そうかしら?私は月から出たことないし、出るつもりもなっかたわ。でも・・・・・・」
「でも?」
「健吾に会えて本当に良かったと思ってる。私みたいな見ず知らずの女を家に上げてくれてましてや服とかいろいろ買ってもらって感謝しきれないほどだったわ。」
夕日を見ながら言う
「女には優しくしろって親から口酸っぱく言われたもんでね」
笑いながら言う
「出会ってまだ、二日しか経ってないけど、健吾の優しさは十分に私に響いてるわ。私ね、最初は地上なんて穢らわしい存在だけのものしかいないと思ってた。実際、最初の三人組がいい例だと思ったわ。」
「・・・・・・・・・」
健吾は黙って聞いていた
「誰の助けもない状態で一人でこの世界を歩き回った時には絶望しかなかった。さっさと、月の都に戻ってお姉さまや兎の皆と平和に暮らせればいいって思ってた。でも、健吾は違った。私の急なお願いも聞き入れてくれて、ましてや一度は殺そうとしたのにそれでも、私のことを理解してくれて家に置いてくれた。それだけでも、私には信頼たる存在だと思ってるわ」
そう言って笑顔になる依姫
「・・・・・・なんか、恥ずかしいな」
依姫からは夕日のせいで彼の表情を読み取ることはできなかったが、なんとなくわかっていた
「でも、依姫がそういうことを思ってくれるだけでも嬉しい限りだよ。だったら、依姫がもっと好きになるように俺も努力するし。手伝えることはするだけするよ」
「ありがとう、健吾」
そう言ってその場に沈黙が流れる。だが、依姫がそれを破る
「健吾・・・・・・・・・」
「ん?なんだ?」
「ちょっと、目を瞑ってくれる?」
「ん?こうか?」
言われた通りに目を瞑る健吾、依姫は気づかれないように近寄り、自分の唇を・・・・・・
チュッ
彼の頬に当てる。いわゆるほっぺにチュッだった
「へ?」
健吾は一瞬なにがなんだか分からないでいた。依姫は顔を赤くしながらうつむいていた
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