魔法先生ネギま!
0347話
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使いを甘く見すぎてたみたいや」
狗神の全てが消滅し、1匹も欠けずに残った火蜥蜴が俺の上空で小太郎を警戒している。そんな状態で放たれた言葉だけに一瞬ギブアップなのかと思いきや、その目にはまだまだ闘志が満ちていた。
「ギブアップ……って訳じゃなさそうだな」
「当然や! あんたが俺よりも強いなんてのはそれこそ京都で戦った時から分かっとったんや。だから……こっからが俺の本気や!」
そう叫びながら、地面へと四つん這いになり何かに耐えるかのような仕草をする小太郎。そして次の瞬間には身体中から毛が生え、爪は鋭く伸び、髪の毛が伸び、尻尾も生えてくる。その様はまさに獣人と言っても間違いではないだろう。
「ぐっ、ぐぐ……この獣化を出したからには俺の残り時間はそう多くない。短期決戦や、いくでぇっ! アオオオオォォォォォンッッッ!」
雄叫びを上げながら瞬動を使う小太郎。またこちらの懐に入り込む気か? そうも思ったのだが、小太郎が向かったのは俺ではなく火蜥蜴の方だった。
繰り出された槍を潜り抜け、火蜥蜴の胴体をその鋭い爪で切り裂く。そして次の瞬間には別の火蜥蜴の背後へと瞬動で回り込み、その首筋へと鋭い牙を突き立て、横にいる火蜥蜴の頭部を鋭い爪が生えた手で貫通する。
そんな風にまさに無双とでも呼ぶべき戦いを繰り広げ、小太郎は瞬く間に火蜥蜴を一掃していった。30匹の火蜥蜴を一掃するのに要した時間、およそ2分といった所か。
「ほう、なかなかやるな」
「へっ、へへ……これであんたの手持ちの駒は無くなったやろ。こっちも時間制限が結構厳しいんでな。この一撃に賭けさせてもらうで!」
「……いいだろう、来い」
そう呟き、ジリッと小太郎と向き合い間合いを計り……
「行くでぇっ!」
自らを鼓舞する為の雄叫びと共に、小太郎が瞬動を利用して……
「何?」
てっきり以前と同じように懐に踏み込んでくるものだとばかり思っていたのだが、何と小太郎は瞬動で空中へと跳び上がり、同時に何も無い場所を蹴りつけ方向を転換。俺の背後へと回り込んでいた。
虚空瞬動、か。
「貰ったで!」
そういいながら突き出された一撃だったが、こちらも瞬動と虚空瞬動を併用してその一撃を回避して小太郎の背後へと回り込む。同時にその首筋を右手で掴み……
「勝負あり。そこまでです」
周囲に茶々丸の声が響き渡った。
「ちょっ、待てや。何でもう勝負ありなんや? まだ捕まえられただけやんか!」
茶々丸の裁定に納得がいかなかったのか、小太郎の声が周囲へと響き渡る。
その様子に苦笑しながらも首を掴んでいた手を離してやる。
「もう忘れたのか? お前は修学旅行で俺と戦った時に俺の握力で関節を外されただろうに」
「……け
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