魔法先生ネギま!
0347話
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の策に付き合うというのもそれはそれで面白そうだが……いや、小太郎は言わば俺という壁を乗り越えようとしているのだから手加減をするのは向こうも望まないだろう。
一応、小太郎の相手をするのはこちらで習得した技術のみとする予定だが、それでも戦力的に見て俺の方が勝っていると思われる。ならその範囲で思う存分やらせて貰うとするか。
「俺という壁はそうそう簡単に乗り越えられるものじゃないと教えてやろう」
「……へっ、上等! 高い壁だからこそ乗り越えがいがあるんやっ!」
再度の瞬動。だが先程とは違い、現れたのは俺から3m程離れた位置で尚且つ真横だ。
「食らえやっ!」
地面に手を付いたと同時に20匹以上の狗神が姿を現し、俺の周囲を囲むようにして回り始める。
それはどちらかと言えば犬と言うよりも狼の狩りを連想させる集団攻撃だった。
「一発一発では確かに俺に勝ち目はないかもしれん。けど、この数ならどうやっ! いけぇっ!」
小太郎の合図と同時に、文字通り四方八方から襲い掛かってくる大量の狗神。俺はその攻撃を回避しつつ口元に笑みを浮かべる。
「確かに今の俺では数に対抗は出来ないな。なら数には数といかせて貰おうか」
狗神による攻撃に、踊るような回避を続けつつも呪文を口に出す。
『アリアンロッド 火精召喚……槍の火蜥蜴30柱!』
その呪文は以前エヴァの書庫で習得した火精召喚の魔法であり、練習ではともかく実戦で使うのは初めてとなる呪文だ。この呪文で出て来るのは槍を持った火蜥蜴で、それらが俺の周囲を回って狗神相手に槍を突きつける。
「な、なんやと!? くそっ、一斉に掛かれぇっ!」
その火蜥蜴に驚いたのか、一瞬の隙を見せる小太郎。その隙に火蜥蜴達は槍を構えてそれぞれの獲物へと襲い掛かっていく。
襲い掛かってきた狗神を槍でいなし、柄の部分で腹を殴りつけて上空へと飛ばしたかと思うとそこに槍の穂先が叩き込まれる。
あるいは、口を開けて襲い掛かってきた狗神へと鋭い突きの一撃を食らわせて狗神を串刺しにする。
あるいは思い切り槍を払い、吹き飛ばされた複数の狗神へと数匹の火蜥蜴が槍を構えて殺到する。
そんな火蜥蜴と狗神の戦いはあらゆる所で展開している。戦闘の流れ自体は違ってもその全てで火蜥蜴が狗神を圧倒しているというのは明らかだったのだ。
エヴァによると、俺の膨大なSPを吸収して召喚された火蜥蜴はいわゆる精霊の密度とかいうのが濃いらしい。つまりは普通に召喚された火蜥蜴よりも数段上の実力を持つとかなんとか。その話を聞いた時は多少疑問に感じたのだが、狗神を圧倒しているシーンを見るとそう間違った話でも無いらしい。
「……強い強いとは思ってたが、これ程とはな。ネギといい、あんたといい、ほんま西洋魔法
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