−新たな力withサンダー−
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を除けば、攻撃力500以下はほとんどいない。
ましてや、万丈目のデッキ、【アームド・ドラゴン】に攻撃力500以下のモンスターなど入っていないだろう。
「デッキ作り、手伝うところなんだろうけどな…」
「ああ。遊矢が思っている通り、断られたよ。」
万丈目だからな…
あいつは、基本的に人の力を借りようとしない。
そういうところが、あの自信に繋がっているだろうから、一概にはダメなところとは言えないが…
「それで万丈目は、どうやってデッキを作るつもりなんだ?」
「悩んでいたが、大徳寺先生に、デュエルアカデミアに伝わる話を聞いたんだ。」
「話?」
都市伝説みたいな物か?
「『森の中の井戸に、昔捨てられた低攻撃力のモンスターがある』だ、そうだ。」
…俺たちに借りたくないからって、その井戸を探しに行ったのか?
「そんな怪しげな都市伝説に頼るぐらいなら、相談してくれりば良いのによ…」
ほとんど意地だな。
「そういうわけで、俺たちに出来るのは、万丈目を信じることだけなんだ。」
「いいや、まだ出来ることはある。」
まったく、放っておけない奴だよな。
俺と三沢は、思いついたことを実行する為に、まずは俺の部屋に向かうことにした。
そして翌日。
いつものデュエル場で、万丈目兄弟は向かい合っていた。
観客席には、俺たちを含む観客で賑やかだ。
俺、明日香、三沢の三人で見物している。
「逃げずに良く来たな、準!…そもそも、デッキはあるのか?」
万丈目兄が白々しく万丈目に問う。
…ややこしいな。
「デッキならある。それと兄さん。デュエル前の話では、攻撃力500以下のモンスターのみということだったが、俺のデッキに入っているモンスターは、全て攻撃力0だ!」
攻撃力0!?
「万丈目…自分でハンデ増やしてどうすんだよ…」
「…なんでも、井戸で拾ったカードが、全て攻撃力0だったらしい。」
攻撃力0。
すなわち、攻撃しても相手にダメージを与えられないということだ。
「そういえば遊矢。昨日、三沢くんと何をしたの?」
隣の明日香が聞いてくる。
「ああ。万丈目の部屋に、攻撃力0のカード置いてきたんだよ。面と向かって渡したら、絶対受け取らないからな。」
結構役に立つカードを置いてきた。
採用しているかどうかはわからないが。
「舐めおって…負けた時の言い訳にするなよ、準!」
「負けた時の言い訳など必要無い!」
お互いに、デュエルディスクの準備が完了する。
「「デュエル!!」」
「俺の先行!ドロー!」
万丈目のターンから、デュエルは始まった。
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