キャリバー編
百二十七話 かくて少女は少年を見る
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答えた。
リョウやキリト、クラインの話によると、レコンは一年前の世界樹攻略戦以来。ずっとソロやパーティでレベル上げやプレイヤースキルを鍛える事をメインとしたプレイングをしていたらしい。
それまで通り、普通に遊んでいたものだとばかり思っていたリーファはこの話に面食らい、ついつい深く話を聞いてしまった。
キリトやクラインにも理由は分からないらしいが(リョウは何やら知っているそぶりだったが、いくら聞いても教えようととしなかった)、《ランス・オブ・オーディン》はその過程で手に入れた物だそうで、その他、装備等もその時入手した物。髪形が変わって居たのは、近接戦闘で激しい動きをした時に邪魔になったからだそうだ。
ちなみに何故リーファをその過程で手伝わせなかったのかについても、キリトやクライン、リョウもくわしくは知らないらしい。
ただ三人とも妙に察したような顔をしているのが、リーファとしては気に食わなかったが。
そんなこんなで、今リーファは、レコンの後ろを走っている。目の前には憔悴し切った様子のレコン。何故こんな様子かと言うと、先程戦闘が終了した後で、共に生還を喜ぼうとしたのか此方に笑いかけたレコンを、リーファが照れ隠しに「何笑ってんのよ!速くしなさい!」と怒鳴ったせいだ。
まぁこれをリーファに言うと「照れ隠しじゃない!」と言うのが返ってくるのでいたちごっこなのだが……
「……ちょっと」
「うー、だめだぁ、リーファちゃんなんで怒ってるのか分からない……」
「……(カチンッ)だから、怒ってないってば!!聞いてる!?」
「わぁっ!?は、はいぃ!」
突然耳元で大声を出されたからか、情けない声を上げて飛び跳ねるように反応したレコンと先程の彼の姿が全くかみ合わず、リーファは半ば呆れるようにして呟く。
「何で緊張したんだろ、ばっかみたい」
「え?」
「な、何でもないわよ!それより、さっきの戦闘だけど……」
「あ、うん。ごめんなさい……」
「まだ何も言ってないでしょ!!?」
行き成り謝ったレコンにこけそうになりつつもリーファは突っ込んでから一度息を吐き、呟くような声で言った。
「その、まぁなんか……色々、誤解してた。ごめん」
「え……?」
少し顔を反らしながら言ったリーファの言葉はしかし、しっかりレコンの耳に届いたらしく、
「その、ほら、レコンも、唯遊んでたとかじゃなくて、アンタなりに真剣にALOプレイしてたんだなって、分かったから……ごめん。叩いたり勝手にイライラしたり」
「…………」
「ホントは、ちゃんとアンタの動き見てれば、此処に来るまでで分かってたはずなのにね……今回ばっかりは、幾つかはこっちに非があったと思う」
「……リーファちゃん?」
「だから……って、え?何よ?」
話している最中に言葉を差し込
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