鬼教官と呼ばないで 2
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はい、意味のわからないやり取りをしてしまいましたが、新人海兵を見守るアモスです。
意味のわからないやり取りではありますが、しっかりと状況は把握できるので問題ないでしょう。
現在、走り込みコースの半分まで走りきりました。 この程度の距離は、皆さん何の苦もなく走り抜けてしまわれるようです。 一周30kmのコースなので、結構な距離のはずですが、やはり皆さん将来上を目指す方たちですね。 これはやりがいがあります。
お、何人か辛そうな表情の方が出てきましたか? でも、まだまだ泣き言は言いませんね。 頑張ってください。
はい、どーも。 一周がもうすぐ終わります。 みんな眼前の壁にあるロープを見ております。 ええ、そうです。 この垂直の壁を登っていただきますよ。 壁の高さなどは、スタート時に越えた壁と同じです。 ですが、30kmという長距離を走ってきた今では、凶悪な壁に見えることでしょう。
みんな、『え、まじ、これ登んの?』的な表情でこちらを見てきますね。
(^^)b
サムズアップを返しておきましょう。
なんとか脱落者を出すことなく一周を終えましたね。 みんなへばっております。 肩で息をするとはこういうことをいうのでしょうか? ほぼ全員が座り込んで呼吸を整えております。 何人かは気がついたようですが、ここはスタート地点の海軍特別訓練場です。 訓練場を出て、島を一周、訓練場に帰ってくると言ったコースとなっております。 さて、少し話をしておきましょうか。
「はい、注目!! 皆さん。 走り込みはいかがだったでしょうか? この一周をみなさんは一時間半というペースで走りきりました。 これはなかなかに好タイムです。 ですが、官持ちの方たちになってくると、同じ時間で三周以上、最高二十周はされる方もいるぐらいです。 これからみなさんが目指すのはそんな素晴らしく人間をやめたのではないかと思えるようなレベルです。 この一周の辛さをしっかり覚えておいてください」
「「「「「はい!!」」」」」
うんうん、いいお返事ですね。
「話は変わりますが、誰も一周とは言っていませんよ? さぁ皆さん。 二周目に突入です!!!! みなさんなら確実に走り切れます。 頑張りましょう!!!」
「「「「「えっ……!!!!?」」」」」
新人の顔はみんな『絶望した』って顔ですね。 毎年思いますが、何をそんなに絶望しているのでしょうか? 軽い準備運動程度の走り込みなので軽めのはずですが……。
「あの〜」
「はい?」
「いや〜、ちょっときつくないでしょうか? 一周でもなかなかにきつく、こうしてみんなへばっているわけですし……」
おや、走り終えてからクレームというか意見がある
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