暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルなのは〜優しき狂王〜
第四十六話〜パパがママ?後編〜
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


 一晩経ったところで慣れるはずもない、女性としての自分の声に違和感を抱きながらもライは挨拶を送った。

「あ、おはようございます、ライさん」

「おはようございます、マス………ター?」
「久しぶりです、マス………ター?」

 マリエルの挨拶でライの存在に反応した蒼月とパラディンも挨拶を送る。しかしその言葉尻は上がり気味であった。

「マスター………いつからそちらの趣味に?」

「違うから、女装癖に目覚めたわけじゃないから」

「マスター………シリコンは人体にとっては悪影響を及ぼす場合が」

「別に豊胸手術したわけでもないから」

 相棒達の言葉に折れそうになる心を必死に保ちながらライはツッコミを入れた。内心泣きそうになったが、2機に説明をすることでなんとか心を落ち着かせることに成功する。

「「ロストロギアの影響というのは理解できました」」

「納得してくれて安心したよ」

 心からそう感じたライの表情は本当に安心した表情をしていた。

「それで、蒼月とパラディンはもう持ち出しても構いませんか?」

「あっ、実はプログラム面で蒼月さんとパラディンさんに負担が掛かる部分がありましたので、その部分の修正を行います。なのでもう少し時間をくださいませんか?」

「そうですか……やはり本職の人にはかないませんね」

「え?」

 自嘲気味な表情とともにライはそのセリフを口にした。
 だが、マリエルはライのそのセリフの意味が心底分からないと言う表情をした後、何かに気づいたような表情をし、慌てるように口を開いた。

「違うんです!ライさんが組んだプログラムに問題は全くありませんでしたから」

「え?」

「ライさんが組んだプログラムが独特すぎて、既存のデバイスにとっては当たり前のプログラムが邪魔になっていたんです」

 ライが組み込んだプログラムには、基本的にナイトメアフレームに使われていたOSや基礎プログラムが元になっている。これは蒼月とパラディンの開発コンセプトである『対ナイトメアフレーム戦を想定した性能』という部分が強く働いた結果であった。基本的に対人に優れている既存のデバイス性能では人間の約三倍近い大きさ、しかも装甲強度も高く、AMFを装備しているナイトメアフレームを相手にするのに、それではあまりに部が悪い。
 その問題点の解消として、ライはナイトメアフレームの一部の性能をパラディンで再現することを選択したのだ。その為、ハード面はもちろん、ソフト面の方も通常のデバイスとは多少かけ離れたものになっていた。

「このプログラムをデバイスに組み込めること自体至難の技です。寧ろ、既存のプログラムでここまで負担を軽くしていたことにライさんは胸を張ってもいいと思います」

「え
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ