第四十六話〜パパがママ?後編〜
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「ま、待ってください!御姉様!」
そう言われた瞬間、ライはこけた。それはもう盛大にこけた。効果音をあえて入れるのであれば『ステーーン!』という感じだ。
「シャリオさん。今の僕の性別が女性だからって――」
「ス、スイマセン……思わず……その、着ている服もとても似合っているので……」
「…………ハァ」
ライは女性になってから何度目になるのか分からない、ため息を突いた。
ギンガとスバル、ティアナに更衣室に連れ込まれたライは、何故かその場に突撃してきたはやてとシャマルに着替えをさせられていた。
ライは頑なに髪を結ぶのと、ブラをつけることだけでいいと言ったのだが、そんな意見が通るはずもなくライは無理矢理着替えさせられた。
そして今現在、ライが来ている服装は、上が白のタートルネックの長袖で手首の部分が少しゆったりしていて、逆に胴体部分は体のラインが少し強調されているようなデザイン。そして下はシンプルな黒のロングスカートに黒のハイソックスとブーツを履いていた。
因みにこれを持ってきたはやてとシャマルは当初、ライに黒のフレアスカートを履かせようとしたが、丈が短かった為にライが必死に抵抗し、ロングスカートを履くことになった。そしてライの着替えが終わると無駄にいい笑顔のサムズアップを残し、その2人は去っていった。
髪はギンガに梳いてもらい、その後で首の後ろ辺りでひと房にリボンで纏めてもらった。
「男女逆転祭りの時もそうだけど、なんで僕を着替えさせようとするんだろう……」
「ア、アハハ」
諦めにも似たその問いかけにシャリオは乾いた笑いしか返せなかった。ここで『とても似合っているからでは?』と言うのは簡単だが、それがライを凹ませるのに十分な言葉であることはシャリオも理解していた。
機動六課・廊下
ライが女性になった翌日、ライは朝早くから廊下を歩いていた。その理由は蒼月とパラディンの受け取りのためである。
先の戦闘で中破判定を受けた蒼月とパラディンは、この機会にフルメンテを行うことになっていた。その理由としては蒼月とパラディンに搭載されている新システムの存在が大きかった。前例のないシステムというのはどのような問題や不具合が出るのか、前もって予測はできても確立したデータを得ることはできない。その為、今回のことでその辺りのデータも吸い出すために2機はフルメンテを受けていた。
予定ではもっと早く終わるはずであったのだが、2機の蓄積データが予想以上に多かった為にその予定は遅れてしまっていた。
デバイスルームに辿り付き、中に入るとそこには既に備え付けのコンソールで2機のステータスチェックをしている昨日知り合ったばかりの女性の姿があった。
「おはようございます、マリエルさん」
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