生徒会
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
んを招くことに成功しましたわ!これでまた一歩――!
響から見えないところで小さくガッツポーズを取っていた。
「さぁどうぞお入りになってくださいまし」
セシリアは自らの部屋の扉を開けると、響を招きいれた。
「お邪魔しますよっと、んで何のようだんったんだ?」
「え、えと。その、お茶をご一緒したいと思いまして……」
おずおずと言った様子で上目使いをしながら言うセシリアに対し、響は小さく笑うと快く了承した。
「そんなことくらいならいつだって付き合ってやるよ、セシリア」
響の了承にセシリアはぱぁっと表情を明るくし、いそいそと紅茶を入れる準備を始めた。
その後二人は、セシリアのルームメイトが帰ってくるまで紅茶を飲みながら談笑した。話を終えたセシリアはホクホク顔で響を送り出した。
セシリアの部屋から自分の部屋に戻る途中、響が廊下の角を曲がったところで一人の生徒とぶつかった。
「わっ!?」
「おっと、大丈夫か?……ってお前、凰じゃねぇか」
ぶつかってきたのは鈴音だった、だがその目は少しだけ潤んでいた。
「お前……泣いてんのか?」
「な、泣いてないわよ!ただ目にごみが入っただけ!」
響の問いに鈴音は強気に答えると、目に溜まっていた涙をぬぐった。
「ならいいけどよ、んじゃあな」
響はそれだけ告げると、部屋に戻るため進もうとするがそこで鈴音が響の名を呼んだ。
「響!」
「あん?なんだよ」
響が振り返ると、鈴音は少しの間俯くと、
「……ごめん、やっぱなんでもないわ。じゃあね!」
それだけ告げると、鈴音は足早にそこから去っていった。響はそれを見てただただ首を傾げるしかなかった。
「なんだったんだ?アイツ」
疑問を抱きながらも踵を返し、しばらく歩いているとある部屋から騒ぐ声が聞こえた。その声は間違えもしないだろう、この学園でただ一人の男子生徒である一夏のものだった。
そして中からは、もう一人ポニテちゃんこと箒の声も聞こえた。どうやら喧嘩、というより箒が一方的に怒りをぶつけているようである。
それを聞きながら響は悟る。
……なるほど、また一夏関連か。
「凰もそうだが、アイツも大変そうだ」
響は肩をすくめながら、その場を後にした。
ちなみにその後、部屋で騒いだことが千冬に伝わり、箒と一夏は出席簿でぶっ叩かれていたらしい。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ