生徒会
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しょーもない返答に響は思わず座っていたベッドから落っこちてしまった。
「んだよまったく……緊張させやがって」
『え? 何か言った?』
「なんでもねーよ、そんでユウリはなんだって?」
響は自分の舎弟である、華霧悠璃の伝言について渉に聞いた。すると渉は悠璃の声真似をしながら。
『えっとね、他のチームの奴らが響さんに喧嘩売ってきてます、だって』
「喧嘩ぁ?あー……まぁいいや、それはこっちから連絡しとくから。あ、そーだ母さんいる?」
『いるよー。お母さーん姉さんから電話だよー』
渉が母を呼ぶ声が聞こえると、その奥のほうから柔和な声が聞こえた。
『もしもし響ちゃん?久しぶりねー元気にしてたー?』
とても優しげな声が携帯から伝わってくる。この人物こそ響と渉の実母鳴雨紫音だ。現在ではこのようにとても柔和な感じだが、響と同じぐらいの時は伝説的な不良だったらしく、地元でもそれは語り告がれている。
ただ不良といってもむやみやたらに人や物を傷つけることはしないことを心情としていたらしい。その心情は娘の響にしっかりと受け継がれている。
不良界からは高校卒業と共に足を洗い、カタギに戻ったらしい。
「ああ、元気だよ。そっちも元気そうで何よりだ」
『よかったわー、私響ちゃんに会えなくなってさびしかったんだからー。久々に声が聞けて嬉しいわー』
「そろそろ娘離れしてくれよ母さん……」
『いーや、私はずーっと二人から離れないー』
自分の母親に多少溜息をもらしながらも、響は嬉しそうだ。
『夏休みには帰ってこられるの?』
「ああ、夏休みにはね。ま、そのときまでは辛抱してくれよ母さん」
『はいはーい、その間は渉ちゃんを愛でるから大丈夫よー』
電話越しに渉の抗議の声が聞こえる、おそらく紫音にもみくちゃにされているのだろう。
その後も他愛のない話をしばらくすると、響は携帯を閉じた。
そして夕食、今日はセシリアが響をいつもより早めに夕食に誘った。本音はというと未だに生徒会室なのか、はたまたどこかで油をうっているのか知らないが、まだ帰ってきていなかった。
二人とも夕食を話しながら食し、すぐに食べ終わってしまった。そして一息ついていると、セシリアが響に切り出した、
「ひ、ひ、響さん!?こ、これからわたくしの部屋に来てもらえませんこと?」
「別にいいけど……スゲー汗だぞ?大丈夫かセシリア」
「だ、大丈夫ですわ。お気になさらないでくださいな」
多少の疑問を抱きながらも、響はセシリアについていくことにした。
一方セシリアの方はと言うと、
……や、やりましたわ!響さ
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