生徒会
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問いに楯無は黙って頷く。
「それはいいけどさ、何で私にそんなことを教える? 機密事項なんだろ?」
「響ちゃんが生徒会の役員だからよ、一般生徒にこんなことは言わないわ」
「ふーん、まぁどうでもいいけど。それでその亡国機業がどうかしたのか?」
だるそうに頭を掻きながら響は聞く、すると部屋のカーテンが引かれ部屋が暗くなる。暗くなった部屋の中楯無の背後に巨大な空間モニタが表示される。
そこに表示されていたのは多くの画像だった、だがただの画像ではない、そこに表示されている画像の中には建造物であっただろう物が見る影もないほどに破壊されている。ところどころには火災による残り火や、煙も上がっている。
さらに中には体の各部位が欠損している人間の死体や、人間だったのだろうがもはや原型をとどめていない肉塊のようなものまであり、常人であれば目を背けたくなる光景が広がっていた。
だが響はそれから目を背ける事はしなかった、その目はその光景を見に焼き付けるように睨んでいた。
「これが、亡国機業がやっていることよ。以前までは裏で密かに活動することが多かったけど、ここ最近になってこういった大々的な行動にも出るようになったの。各国のIS関連の研究施設を襲撃しては、研究データ、及び優れた研究員の数名を攫って行く」
「邪魔をするものは容赦なく叩き潰すってわけか」
静かに楯無は頷くとさらに話を続けた。
「彼ら亡国機業がどれだけの組織なのか、またその存在理由もまったく不明なの。大体動く時は常に一人みたいだしね」
言うと楯無は虚に視線を送り、モニタを操作させる。モニタに映し出されたのは今度は画像ではなく映像だった。その映像にはISに乗った者が次々と施設を破壊していっている光景が映し出されていたものの、途中でカメラが破壊されたのか、映像が強制的に遮断された。
「なるほどね、確かに一人しか出てなかったな」
見終わった響は腕を組みながら背もたれに背を預ける。
「じゃあ今までの話を統合すると、会長さんが言いたいのは私に亡国機業と戦ってもらいたいわけか?」
「そういうことになるわね、でも無理にとは言わないわよ。怖いのであれば引いてくれてもかまわないし――」
言いかけたところで響がくつくつと笑い始めた、その様子にその場にいた三人が怪訝そうな顔をするが、響は笑うことをやめはしなかった。
「響ちゃん?」
楯無が声をかけると響は笑いを止め、その顔を不適に歪め言い放った。
「いいぜ、戦ってやるよその亡国機業とな。IS学園に来てから暇でしょうがなかったし、いい暇つぶしになりそうだ」
「暇つぶしって……これは命をかけるかもしれないのにそれでもいいの?」
「ハンッ、それぐ
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