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勇者番長ダイバンチョウ
第3話 喧嘩終われば今日からダチ公!男の鉄則に常識は無用!
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いか。変だよぉ」
「確かに変ねぇ。何か悩みでもあるの? 番」
 真と恵に睨まれて番の額に冷や汗が流れ出す。別に隠す理由はないのだが、何故か番は黙ってしまった。家族に危険が生じるとかそう言う類ではなく、単に恥ずかしかったからだと思われる。
「い、いやぁあれだよ! 俺も将来車の免許を取るだろ? それのイメージトレーニングとか? そんな奴をやってたんだよ」
「本当にぃ?」
「本当本当!」
 番は必死に嘘で押し通そうとした。番の弟である真は年の割りに感が鋭い面がある。下手な嘘ではすぐにばれてしまうのがオチだったりする。
「そ、そうだ! 朝なんだしニュースでもやってるんじゃねぇのか?」
 話を逸らす為にと、番はリモコンを片手にテレビの電源を入れた。電源の入る音と共にこれまたご期待通りにニュース番組が行われていた。
 真と恵が未だに睨みを利かせているがそんな事を気にしないように努めつつ番は食事を勧めた。
【次のニュースです。地底開拓用として開発された最新式ドリル戦車が本日実践投入される事が決定されました。このドリル戦車は地下資源を採掘するだけでなく、地下トンネルの開通や地底探査にも用いられる万能車両として開発されており、これからの期待が高まっていると言っても過言では御座いません】
「み、見ろよ真! ドリル戦車だってよぉ! カッコいいよなぁ」
「本当だぁ! すっげぇ!」
 真と恵もすっかりテレビで報道されているドリル戦車に目が行ってしまっていた。
 それを見てホッとなる番だったりした。




     ***




 その頃、番町から近くの工事現場に置いて、例の万能ドリル戦車が実践投入される事となった。
 今回の内容は地下500メートルまで掘り進んでの耐熱、強度調査にある。
 これが終われば晴れて現場への投入が行える事となるのだ。その為、周囲の期待の目も高まると言う物でもあった。
「木村君、この名誉ある仕事に就けた事を社員一同羨ましがっているよ」
「任せて下さい工場長! 必ずこのテストをやり抜いてみせますよ!」
 所員一同の期待を胸に、木村と呼ばれる作業員はドリル戦車に乗り込み、早速地底へと掘り進んだ。大型ドリルを先頭に取り付けている為、堅い岩盤でも難なく掘り進んでいける優れものだった。
「凄いぞ! これなら500メートルといわず1000メートルだって掘って行けるんじゃないのか?」
 思わず木村はそう呟いた。耐熱計や強度系、それに駆動系も今の所異常は見られない。素晴らしい出来であった。これならテストも良好となるだろう。
 そう思っていた正にその時であった。
【足りねぇ……こんなんじゃ足りねぇ!】
「な、なんだ?」
【こんなんじゃ……全然堀り足りねぇんだよぉぉぉぉ!】
 突如、ドリル戦車が言葉を発し
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