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勇者番長ダイバンチョウ
第3話 喧嘩終われば今日からダチ公!男の鉄則に常識は無用!
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丁度その頃、我等が轟番と言えば……




「が〜〜、ぐぉ〜〜〜」
 此処は轟家の中にある番の部屋。床は畳を敷き、勉強机の代わりにちゃぶ台を使用している所など、何所となく古臭いイメージの部屋である。
 そして、そんな部屋のど真ん中に布団を敷き、その上でいびきをかいて眠っている番が居た。
 今日は誰が決めたか日曜日。学校も休みでやる事もないので未だに眠っている次第なのである。
 しかし、何時までも寝ていられては話が進まない。一体どうした物かと悩んでいる時、ドタドタと駆け足で近づく音がする。
 そして、その音が近くに来た時、思い切りふすまを開いた。
「番兄ちゃん! 朝だぞぉ、起きろぉ!」
 開いたふすまの奥から元気の良い少年が現れた。そして、その少年は主室に眠っている番に向かい跳びかかってきたのだ。
「ぐふぅっ!!」
 幾ら子供と言えどもそんな事をされればこんな声もあげるだろう。
 突然の衝撃に腹の中にある内臓が飛び出すのではないかと思える程でもあったとか。
 しかし、そんな番の心境などお構いなしの如く眠っている番の上でじたばた暴れ続けている。
「兄ちゃん、朝だぞぉ! 起きろよぉぉっ!」
「いででで! おい、真! 少しは兄貴を労われってんだよぉ!」
 因みに、今番の上で暴れている少年の名は轟真(とどろき まこと)と言い、番の弟である。
 小学3年生であり元気爆発中の暴れん坊である。
「早く起きてよぉ兄ちゃん! 母ちゃんが飯作って待ってるよぉ」
「お、お袋がぁ? そいつぁいけねぇ! 男は身だしなみはサボっても三度の飯はしっかり食うべし! って死んだ爺ちゃんが言ってたしな」
 これまた死んだ祖父の格言であった。そんな訳で部屋を後にし、居間に行くと、これまた和風の古臭い部屋があり、その真ん中に丸いちゃぶ台が置かれており、その上には和風の献立が並べられている。
 そして、其処にはそれらの献立を用意したであろう一人の女性が座っていた。
「真、番は起きた?」
「あぁ、起きたよお袋」
 大欠伸をしながら番はちゃぶ台の前に座る。この女性は轟恵(とどろき めぐみ)と言い番と真の母である。
 因みに今日の献立はほかほかのご飯に熱々の味噌汁、それに納豆と生卵にアジの開きと、これまた御馴染みの献立であった。
 それらを囲みながら、轟家の朝食は始められる。
「ねぇ兄ちゃん」
「何だよ?」
「最近兄ちゃんさぁ、何で父ちゃんの軽トラの前でぶつぶつ一人言いってるの?」
 真の問いを聞いた途端、番は思い切り喉にアジの小骨を挟んでしまいむせってしまった。
 胸の辺りを必死に叩いて骨を流し込み、味噌汁を啜って落ち着くと、真の方を見る。
「べ、別に何でもねぇよ」
「そうかなぁ? だって兄ちゃんが一人言いうなんて今までなかったじゃな
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