−吸血鬼の貴婦人−後編−
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遊矢side
クロノス教諭が人形にされた次の日の夕方。
今日は日曜日であったため、授業などに影響はなかったが、平日だったら大問題になっていただろうな。
クロノス教諭の代わりになる先生は、このデュエルアカデミアにはいない。
強いて言えば、佐藤先生がいるが…あの先生はあの先生で、また別の授業の担当がある。
つまり、このデュエルアカデミアにとって、クロノス教諭はいなくてはならない存在だったらしい。
流石は実技最高責任者。
クロノス教諭の為にも、このデュエルアカデミアの為にも、今回のデュエルに負けるわけにはいかない。
念のため、と言われて、後1日保健室に入院した…入院って言うのか?保健室でも…俺は、カミューラの待つ湖に向かうところだ。
デッキの準備はOK。
カミューラには、シンクロ召喚のテストをしてもらうとしよう。
「遊矢、準備出来た?」
保健室のドアが開き、明日香が顔を出す。
「ああ。万全だ。」
デッキの準備も、デュエルディスクの準備も。
「じゃ、行こうか。」
明日香と二人で保健室から出て行こうとした時。
「あ…すか…」
聞き逃す程のか細い声。
ここには、俺と明日香の他にいるのは、もう一人…
「兄さん!?」
明日香が、素早く吹雪さんの元へ駆け寄る。
「あ…すか…」
「私はここよ、兄さん…!」
明日香が必死に吹雪さんの手を握り締めて呼びかける。
「…カミューラと、戦うなら…僕の、ペンダントを、持っていくんだ…」
ダークネスの時から首にぶら下げていた、円形のペンダント。
「…きっと…役に立ってくれ、る…」
吹雪さんの近くの机にあるペンダントを取る。
「これですよね?」
「…それ、だ…」
俺の手の中にあるペンダントを見て、フッと笑うと、吹雪さんは気を失った。
「兄さん…」
「ありがとう、吹雪さん。」
言いながら、首にペンダントをかける。
…闇のデュエルに役立つ、か。
どんなものだろうな。
「明日香、お前は吹雪さんを見てるか?」
「…いいえ、兄さんは鮎川先生に任せて、クロノス教諭を助けに行きましょう。」
少し悩んだようだったが、明日香は一緒に行くことを選んだ。
「じゃ、行くぞ。」
「ええ。」
みんなは先に来ていると思う。
少し急いで、湖に向かった。
「遅いぞ黒崎遊矢!」
「何で俺だけなんだよ万丈目…」
「さんだ!」
万丈目といつものやりとりをして、全員揃っていることを確認する。
三沢、亮、万丈目、十代、翔、隼人。
それに、俺と明日香だ。
「遊矢。」
亮が一歩みんなから
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