空白の一年、亮編〜
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・・・とても辛かった時期がある。あれは・・・もう一人の俺達と決着をつけて・・・
「う、ぐぅ・・・!」
「・・・本当にこれ以上動かないか?」
俺の右腕に触れながら音無が聞いてくる。
「っ、ああ・・・っ・・・それどころか、感覚もほとんどねぇよ・・・」
鎌にぶった斬られた訳だしな・・・
「感覚も・・・」
音無が深刻そうに考え込む。
「・・・お、音無先生?・・・もしかして、再起不能?」
俺が聞くと音無はハッとなって首を横に振る。
「いや、クレス達のあの回復薬の効果なら・・・必ず動けるようになる。・・・ユイも今は腕くらいなら動かせるようになってるからな」
「そっか・・・」
日向から聞いた話しだと、やっぱりユイは首から下が動かなかったらしい・・・あと、ゆりから聞いたが、ユイはなんと・・・“日向”ユイになったらしい。・・・これには素直におめでとうと言うべきだろう。
「悪いな、音無先生」
「・・・その音無先生って止めてくれよ」
音無が苦笑しながら言う。
「はは。・・・奏と街を見回ったら?なんだったらお勧めデートポイントも教えて・・・」
「・・・い、いいって。・・・じゃあ、また後でな」
「ああ」
俺は動かない腕をぶら下げながら部屋を出る。
「・・・はぁ」
そんな時、ゆりと遠坂に睨まれながら正座をする士郎と日向がいた。
「・・・何やってんの?」
「あら、大澤くんじゃない」
「・・・んで?この二人は?」
「この二人は事もあろうに女子の更衣室を覗こうとしたのよ。・・・良いことを教えてあげるわ。あたし達と一緒に思春さんと春鈴ちゃんもいたわ」
「ほう・・・」
俺は殺気をみなぎらせて二人を見る。・・・まあ、あの二人は元々目のやり場に困るのだが(そもそも呉の武将はみんな目のやり場に困る)ほとんど下着姿みたいなもんだしな・・・
「ま、待ってくれ亮!俺は日向に騙されたんだ!」
「あ、士郎逃げる気か!?」
「なんでさ!騙したのは事実だろ?」
「・・・というか日向君。あなた嫁がいるのに普通覗きなんてする?」
「こ、心は少年のままなんだよ!ゆ、ゆりっぺだって別に見せるような男も・・・っ!?」
「ば、日向・・・」
・・・俺はゆりを見た。・・・そして居た。・・・般若が。
「日向くぅん・・・?」
その手に鈍く輝くゆりの愛銃が・・・
「ま、待ったゆりっぺ!ここはあの世界じゃねえんだぞ!?一発死んだら即ゲームオーバーだぜ!?」
「大丈夫よぉ・・・」
ゆりがにっこりと微笑む。
「・・・急所は外してあげるから♪」
「・・・ッ!?
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