暁 〜小説投稿サイト〜
狂った私をお食べなさい
ハンバーグと私
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
もう疲れたんでしょ
無理しなくていいよ」


言われてるような
心地よさがある、

そうやって

むー子には

もう

気付いてくれる人がいない

なぜならば

むー子は

昔から完璧過ぎるのだ。

ちょっと
けだるい感じの女の子の方が

可愛いげがあるのだろう。

おまけに
むー子は神経質だ。

自分が
こんなに気を使ってんだから
周りも自分に優しくするのが常識だと思っている

つまり
人一倍、気は使うけど
自分中心で世界が回ってるのである。

だから
思い通りにならなければ

やる気の無さを
あらわにするところがある。

携帯が鳴った

…「ちゅんた」。

ちゅんたは既婚者。

不倫相手である。

そういや

ここ最近、
むー子は
彼氏と別れた。

そいつの上から目線が気にくわなかった。

これだから男は嫌だ、

と、
思っていたら

タイミングよく

ちゅんたから連絡がきた。

「21日
札幌行くよ」

そんな内容を読みながら

むー子は
なんだかホッとした。

ちゅんたは
もちろん

むー子に
彼氏がいたなんて知らないし
別れたことも知らないけど

あまりにも
タイミングがいいので

なんだか

「疲れたでしょ
頑張らなくていいよ」

そう
言われてるような気分になった。

そう
不倫ならば
頑張らなくていいのだ
傷つくこともない
めんどくさくない

お互い
心なんて開かないから

だから
イライラさせられることもない

上から目線で
もの言われることもない

優しい
ずっと優しい

割り切ってる男は
優しいから大好き。

私と相性がいい。

だけど
いくら
独占欲が強いむー子も

既婚者には
独占欲は沸かない

こんな
ばかなおじさんに
愛情なんてない

むーこは

人のものだから
興味がないのだ。

そんな
あほで
情けなくて

孤独な二人は

21日に
逢瀬を交わす約束をしました

ズルズルズルズル
それが心地いい

可哀想な二人は

これからも
飽きるまで
ズルズルズルズル
傷をなめあうのです。

失恋するたび

むー子は
ちゅんたに戻るのです。

むー子は
ふふっと笑いながら

ハンバーグを完食しました。

完食したあとに
ふと携帯の日付を見ると
なんと23日でした。

あら、おかしいわ。
ちゅんたと会うのは21日。

ちゅんたとのメールを
読み返しながら
首を傾げていると

店員さんと目があ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ