バナナちゃんの恋
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、
バナナは
覚悟を決めたかのように
目をギュッと瞑った。
…洋服って?皮のこと?
ぼくは
バナナの皮を剥こうとした。
…なかなか剥けない。
とても堅いんだ。
どうやら処女らしい。
だから
ぼくはキッチンから
ナイフを持ち出した。
そして、
そのナイフで
バナナの皮を剥こうと試みた。
ナイフを握りしめて
「バナナ…
覚悟はいいかい?」
そう聞くぼくに
バナナはギュッと目をつぶりながら
上下に首を振った。
そんな健気なバナナを見て
ぼくの中のSの血が騒いだんだ。
くくく…
だから
ぼくはバナナを皮ごと
真っ二つに切ったんだ。
そしたら…
中からグロテスクなバナナの本体が見えた。
バナナが
恥ずかしそうに云った。
「長い間、処女だったもんだから…
腐ってしまったのね。
すっかりこんなにグロテスクになってしまって
私…恥ずかしいわ。」
ぼくは
とっさに
「でもバナナは腐った方が美味しいじゃん」
と
フォローした。
それにしても…
多少黒いならともかく
この色はグロ過ぎる…
ついついマジマジと
バナナの中身に見とれてしまった。
…いーやー、
しっかし…ほんと硬い。
なかなか剥けない。
すると。
突然バナナが
可愛らしい女の子に
変身したんだ。
えー
いやいやいやいや
なんじゃい、この漫画みたいな展開!!!!
ぼくは驚いてしまい、
瞬きするのさえも忘れていた。
そんな
放心状態のぼくに
バナナ(人間に変身したバージョン)が
覆い被さってきて
ぼくとバナナは
深く深く
朝まで繋がっていた。
驚くほどに
ぼくとバナナは相性がよくって
ぼくは、すっかり
バナナの虜になってしまったんだ。
行為が終わったあと、
たくさんお話をしたんだ。
バナナは
うっとりした顔で
ぼくの胸に顔を埋めながら
ぼくに愛を囁く。
「貴方を独り占めしたかったの。
だから神様にお願いしたの。
誰にも渡したくないから。
そしたら、こうして人間の形になれて
私とても嬉しいわ。
嗚呼、夢みたい。」
そんなバナナの話を聞きながら
ぼくはなんだか
とても眠くなり意識を飛ばした。
目覚めると
ぼくはベッドに寝ていた。
此処は何処だろう。
いとしのいとしの
プリティーバナナたんは何処に行ったんだ。
…あぁ、そうか夢か。
ぼくは少しガッカリした。
部屋の外から
親戚の人達の声が聞こえる。
おばちゃんたちの
うるさい話し声。
「院内では静かにしてください
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