§49 終焉の刻
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濠教主が、ドニが驚きに目を見開く。
「なんで……なんでこの時代に貴女がいるんだ?」
そしてジュワユーズの口から洩れた言葉。これを理解できるのは、おそらくこの場に数人も存在しないだろう。
「とりあえず戻ってこれましたので。ご挨拶を、と。最後にお会いしたのはフリードリヒ大王の時でしたっけ?」
そして周囲の混乱などどこ吹く風で、聖女とでも呼ぶべき気品を纏った少女は黎斗に対し微笑みかける。その仕草は、初対面の人間にするようなものとはまるで違う。
「……なる、ほど」
黎斗の中で全てが繋がった。世界を旅する最中に会ってきた謎の美少女。まさか”同胞”だとは夢にも思わなかったけど。数百年に振りにあって容姿が変わっていない時点で怪しむべきだった。
「成程。つまり真の意味で会うのはここが初めて、だね」
今までは偽名やら地方での通称やらばっかりでロクに自己紹介をしてこなかったな、などとこのタイミングで思い出す。
「初めまして、アイーシャ夫人。水羽黎斗です、ヨロシク」
「はい、こちらこそよろしくお願いいたしますね」
――歴史の改竄者達は、幾百年の時を経て、真の意味で邂逅した
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