闇夜の骸骨
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分にも骸骨が金色に輝いていた。
その姿は『骸骨の魔王』
とでも言うべきか……
『キ、キバ!?何故ここが!?』
「はっ、血がここまで垂れ流しておいてなにいってやがる。まあ、お前のお仲間がここに向かってくる時点でバレバレだったがな。」
そう、先ほど蝙蝠男が逃げていたのはこのキバから逃れるため。何とかやり過ごすめに多く仲間を犠牲にしたというのに、自分のミスがあろうことか天敵を呼び寄せてしまった…。だが、蝙蝠男にはまだ手がある。
『く、来るな!来たらこの女ブチ殺すぞ!』
「ひっ!?」
少女の髪をひっ掴み牙を突き立てるような体勢をとる蝙蝠男。人質をとればキバとて、仮面ライダー…そう簡単には動けないと踏んだが……
「それがどうした?」
キバは……仮面ライダーとして…耳を疑うことを言った…。一瞬、2人もこの目の前にいるライダーの言っていることが嘘では無いかと思った…。
「いくらテメエの腐りかけのイかれた脳みそでもわかるだろ。ソイツを殺したらあとはどうする?なぶり殺されるか?」
『…』
確かに言われてみればそのとおり。彼女を今、ここで殺してしまえば蝙蝠男が実力的に大差のあるキバに対抗する手段を失う。考えてみれば少女を盾にすれば逃げられる可能性は高いしそのあとは獲物なのだから食せばいい。ならばと距離をジリジリと取ろうとする蝙蝠男…。
自分がハメられているとも知らず…
「バーカ。」
次の瞬間、キバは飛び上がり一気に距離を詰め、それに驚いた蝙蝠男の肩に刃を突き立てる。
あまりの素速さに反応が間にあわなかった蝙蝠男は自らから噴き出るドス黒い血と激痛に悲鳴をあげ少女を放し、悶え苦しむ。
「オラ!」
そのまま、刃を乱暴に抜き取ると返り血を浴びながら紅黒いベルトから2本のフエッスルを取り出し骸骨の蝙蝠のようなベルトのバックルに差し込む。
『ウェイクアップ!スカル2!!ウェイクアップ!キバ!!』
一本は髑髏のフエッスル…
もう一本は蝙蝠を模した赤いフエッスル…
それを同時に吹くと同時にキバの両脚の封印が解け、それぞれ邪悪な翼がそこから伸びる…。
右足は黒くまるで悪魔の姿思わせ、左足は骨…死神の意匠だ。
「あぎゃ、処刑の時間だぜ。」
告げられる死刑宣告と共にキバの頭部の骸骨の瞳が妖しく輝き、辺りの空間が闇に染まっていく…
気がつけばそこは教会ではなく不毛の荒れ果てた黒の空間…
存在しているのは蝙蝠男とキバのみ…。
「あぎゃ、あぎゃ、あぎゃ、あぎゃ、あぎゃ、あぎゃ、あぎゃァァ!!!!」
不気味な笑い声と共に、青白い月を背にマントを纏い虚空へ舞い上がるキバ…。
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