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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十三話
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空管理局提督の顧問官として勤めている。またフレディの部隊の監視役もしているが、これはフレディの存在そのものがあまりおおっぴらにできないため知られていない。

「今回は一体何があったのです?」
「至急の目的としてはアレの回収だ。こっちでも好き勝手しているだろうからな」
「アレ……ああ、確かに。仕事は片付いたというのに、未だにこっちで遊び呆けているようです」
「全く彼らしいな。笑い事ではないが」

 呆れたような仕草をする三人。もはや名前ですら呼ばれていない時点で彼に対する印象が窺い知れる。

「実はもう一つあってな。八神はやてという少女か、八神竜二という青年を知らないか?なにぶん彼らの資産管理をしているのだが、顔を全く見せないというのもいささか失礼にあたるだろうと思ってな」
「竜二さんならアレに連行されて戻ってませんが、はやてちゃんは向こうの車椅子の女の子ですよ。僕から話を通しておきましょうか?」

 サーチャーか何かを飛ばしているのか、離れているはずなのにフレディの居場所を特定するクロノが指すのは、少女グループに混じって談笑しているはやて。

「いや、そこまではいいよ。ありがとう」
「わかりました。では僕達は一旦これで」
「ああ」

 そして翠屋の業務に戻る二人。クロノの態度がまるで近所のおじさんとでも話すかのように若干砕けた調子なのは、グレアムがハラオウン家と家族ぐるみの付き合いをしていたことと、公式な場所での会話ではなかったからだろう。

「お父様、周辺の調査、終了しました」
「ああ、ロッテもアリアもお疲れ様」

 すると、グレアムの前に猫耳と猫尻尾を供えた美女が二人現れた。彼に仕える双子の使い魔、リーゼ姉妹。ロングヘアで背筋がぴしっとしたのがアリア、ショートカットで若干だらしない雰囲気を見せるのがロッテである。

「結構きな臭くなってますよ、このあたり。闇の書の影響でしょうか?」
「奴の魔力がちらほらと残っているのが気がかりだな……ただ遊んでいるだけにしては随分と濃い。何かが起こっているのは間違いないだろう」
「あの野郎に任せたら、間違いなくぶっ壊して終わらせますからね……せっかくこんな平和で楽しそうな雰囲気なのに」

 この二人からもとげとげしい言葉をぶつけられているフレディ。時空管理局の悪役であり、どぶさらいであるからにして仕方ないのかもしれないが、本人の性質もまた多分に含んでいると思われる。

「ああ。それだけは阻止せねばならない。正直なところ、闇の書程度なら奴と奴のデバイスでどうにかしようと思えばできる」
「それをしようとしないのは、クライドさんの弔い合戦だから、ですか?」

 クライド。その言葉を聞いたときにグレアムの表情が暗くなる。

「……ここで彼の話を出すな。どこで
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