暁 〜小説投稿サイト〜
IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第04話
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
て欲しいってわけじゃないの。あの子は、私と自分を比べてるから、私に対抗しようとしてるの。今だってISを自分の手で作ってるでしょ?あれ、私が自分でISを作ったからやってることなのよ」

さらっと凄いこと言われた気がする。だけど、この人にとってはそれくらいのことでしかないんだろうな。
楯無はさらに続ける。

「だけど、人間の価値っていうのは、実績だけじゃないでしょ?私なんて褒めらえた人生送ってないし……。それを簪ちゃんに分かってもらいたいの」

「まぁ、言いたいことは分かりましたけど、何で俺なんですか?こういうことは、一夏の方が向いてると思うんですが」

明らかに俺には不向きな依頼だ。誰かと悟らせるとか励ますとかそう言うのは全く出来ない。それに引き換え、一夏は自然とそういったことが出来るタイプだろう。一種のカリスマ性というやつだろう。

「確かにそうなんだけど、一夏君ってちょっとズレてるところあるでしょ?それに鈍感だし」

確かに、一夏の鈍感は空気読めないとかそう言うレベル超えてるからなぁ……。逆に怒らせることもあるかもしれない。いや、だからと言って納得はできないが。

「それだけで、俺に任せるのもどうかと思いますけどね」

「大丈夫よ、俊吾君なら。もう、実績もあるし」

実績?一体何のことだ?

「『分からないことはそれでいいんじゃないかな。人間、誰しもが苦手分野ってのがあるわけだしさ。だから、そういうことがあったら誰かに頼ればいいんじゃないかな』だっけ?」

…………………………おい、それは。

「お姉さんも、中々心にグッと来たわよ〜、これは」

「………………あの、何でそのセリフを?」

「私、丁度教室の外にいたの。簪ちゃんが気になって」

「あんたはシスコンか!!!」

あ、やべ。つい本音が。……怒られるよな。

「……やっと本音出たわね」

怒られると思い、言葉を待っていると帰ってきたのはそんな言葉だった。しかも、楯無さんは笑っている。

「俊吾君はもっと自分に正直でいいと思うわよ。いっつも、心の中に溜め込んでさ。そんなんじゃ、窮屈でしょ?だから、自由に生きなさい」

「…………善処します」

何で会って間もない人に説教されてるんだろ、俺。あ、俺もさっきやったか。

「それで、話戻すけど」

あ、そいや、一夏そろそろ帰ってくるんじゃ……。

「ただいま〜」

あ、帰ってきた。

「お、やっぱり俊吾は先に戻って…………誰!?」

「初めまして、織斑一夏君。私は、更識楯無よ」

「いや、ここで普通に自己紹介するのはおかしいと思いますよ、楯無さん」

「あらそう?でも、初めて会ったら自己紹介するものでしょう?」

「状況を考えてください…
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ