暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
和平に向けて〜
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
矜持が許さないでしょう。後日改めて陛下の意思を伺いたく思います」

「ジェイド!」

「兵を伏せられたらどうするんだ!」

ルークとガイが非難するが・・・

「その時は、この街の市民が陛下の敵になるだけですよ。先だっての処刑騒ぎのようにね。しかもここには導師イオンがいる。いくら大詠師モースが控えていても、導師の命が失われれば、ダアトがどう動くかお分かりでしょう」

「・・・私を脅すか。死霊使いジェイド」

「この死霊使いが、周囲に一切の工作なく、このような場所へ飛び込んでくるとお思いですか」


ジェイドが陛下に近づき・・・膝をつく。

「この書状に、今世界へ訪れようとしている危機についてまとめてあります」

「・・・これを読んだ上で、明日謁見の間にて改めて話をする。それでよいな?」

「伯父上、信じています」

「失礼致します・・・陛下」

俺達は街の宿屋に向かう。・・・ちなみに、あのジェイドの脅しはハッタリだ。















「なあ、愛依」

「なに?」

「さっき俺を止めたけど・・・」

「あ・・・うん。なんかさ、あそこは口挟まない方がいいかなって」

「・・・そうか」

「親子の記憶か・・・アタシにも・・・あるのかな。アタシは・・・父さんと母さんを・・・」

「あります」

「撫子・・・」

「愛依の母は愛依が大切だから守った。父はあなたを愛していたから死ぬ間際まで笑っていた。・・・愛依は・・・きっと愛されていましたよ」

「・・・!」

「そう言う意味でも“愛依”って名付けたんじゃないでしょうか。・・・よっぽど子煩悩だったんでしょうね」

「う・・・そう、かも」

「それに」

撫子が愛依を見上げる。

「愛依には私達がいます」

「・・・撫子」

「咲さんも黒羽さんも知也さんも・・・そして私がいます」

「そうだね・・・あーあ、アタシっていっつも支えられてばっか。・・・ここにいるみんなには、何をされても文句は言えない位酷いことをしたのに・・・」

「それは気にしてません」

黒羽や知也も口を挟む。

「むしろベクトル操作を破ったんに感心してるよ」

「俺もお前の友達の腕撃ち抜いちまってるしなぁ・・・それに、お前自身にはなんも被害を受けてないし」

「・・・俺は前にも言ったけど、感謝している。確かに原因を作ったのは愛依だけど、恋を殺したのは俺だ。・・・俺は・・・恋に恨まれていても・・・てぇ!?」

知也に頭を叩かれる。

「あのな、剛鬼が聞いたらキレるぜ?・・・最後に恋は何て言ってたんだよ」

「あ・・・」

『咲・・・大、好・・・き・・・・・・』

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ