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万華鏡
第三十六話 浴衣を着てその五

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「それじゃあね」
「うん、それで夏祭りだけれど」
 話はそこに移った、浴衣の話から。
「何食べる?」
「そうね、出店も一杯出るから」
「食べるもの一杯あるわよね」
「焼きそばは絶対だろ」
  美優は最初にこれを挙げた。
「出店だとな」
「それにお好み焼きね」
 彩夏はこれを挙げた。
「あれよね」
「何か最近ずっとお好み焼きの話してない?」
 その彩夏に里香が問うた。
「私達って」
「あっ、確かに」
「大阪に行って神戸に行ってだから」
「どうしてもそうなるわね」
「けれど。出店だとね」
「やっぱり必要よね」
「ええ」
 必ず食べないといけないというのだ、こう話してお好み焼きも決まった。しかし出店に出るものはまだまだある。
 五人はここでだ、かき氷を食べつうtこぞって言った。
「焼き鳥にたこ焼き」
「それにいか焼き」
「りんご飴にたい焼きに」
「クレープも欠かせないわよね」
「フランクフルトとかバナナチョコも」
「ベビーカステラとか」
 この他にもだった。
「アイスクリームも欲しいわよね」
「綿菓子も」
「とにかく出店って食べるもの多いわよね」
「遊ぶ場所も」 
 こちらは射的や金魚すくいだ、そしてここで景子が笑って言った。
「八条神社とかうちの神社のお池にすくった金魚とか亀を入れていくのよね」
「そのまま飼っても死なせてしまうから?」
「そうなの」
 そうしているというのだ、皆。
「それはいいけれどね」
「お池に金魚放ってもあれでしょ」
「そう、猫ちゃんがね」 
 こう琴乃に話す、この辺りは言うまでもなかった。
「まあ仕方ないわね」
「猫ちゃんのせいじゃないわよね」
「出店のおじさんも商売だしそれに家で飼うよりもね」
「死なないので」
「そうみたいね」
「ううん、金魚すくいも楽しいけれど」
 琴乃は首を傾げさせながら言う。
「命だからね」
「そう、言うまでもなく神社だから」
 命は大事にしなければならないというのだ、もっともこのことは神社であろうが他の場所であろうが同じである。
「そこは気をつけないとね」
「そうよね、やっぱり」
「あとお酒も出るから」
 これも出た。
「お供えのお酒がね」
「そういえば八条神社ってお酒かなり出るよな」
 美優もそのことを指摘する。
「もうかなりな」
「そうでしょ、相当ね」
「こんなに飲めるかって位にな」
「あれね、昔から造り酒屋さんからのお備えだけれど」
「ああ、昔この辺りの地主さんだった」
「そう、今もでかい酒屋さんが駅前の商店街にあるけれど」
 その酒屋からだというのだ、こうしたお供えも神社には欠かせないのだ。
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