第四十九話
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第四十九話 シャンパンは
今田先生はここで今日子先生にこう提案した。
「あれを出しましょう」
「シャンパンね」
今日子先生も今田先生の言葉に笑顔で応える。
「あれを出すのね」
「そう、お祝いだから」
それでだというのだ。
「あれがないとね」
「そうね。こういう時にこそあれを出さないとね」
今日も先生も今田先生の言葉に笑顔で頷く。
「何処で出すのってことになるわよね」
「そうでしょ。じゃあいいわね」
「ええ、ただね」
ここで今日子先生は少し注意した顔になって今田先生に言った、その言うことは何かというと。
「皆まだ小学生だから」
「本物は駄目っていうのね」
「そう、本物のシャンパンはね」
アルコールが入っているそれはだというのだ。
「よくないからね」
「わかってるわ。だからね」
「あのジュースのシャンパンね」
よくスーパー等で売られているそれを出そうというのだ、今田先生もそうしたことは既に頭の中に入れていた。
それでだ、そのジュースのシャンパンを出してきた。蒲萄を使って炭酸が入っているがアルコールは入っていない。
そのシャンパンを出してだ、華奈子達に笑顔で言う。
「皆さん、これも飲んで下さいね」
「あっ、シャンパン」
「お酒ですか?」
「シャンパンですがお酒ではありません」
にこりと笑ってこのことは否定する、生徒達にも。
「ジュースです、けれど是非飲んで下さい」
「はい、それじゃあ」
「頂きます」
華奈子達も応える、そしてだった。
生徒達はそのシャンパンを飲む、雅美はそのシャンパンを手に。
同級生達の方に言った、その雅美を見て華奈子は美奈子に問うた。
「ううんと、やっぱり五年生は五年生で」
「六年生は六年生ね」
そうなるとだ、美奈子も答える。
「そのことは仕方ないわね」
「そうなのね、やっぱり」
「けれど先輩とはね」
「うん、仲良くなれそうね」
華奈子はこのことはにこりと笑って美奈子に答えることができた。
「はじめてお会いした時はライバルだったけれど」
「それでもよね」
「うん、仲良くやっていけるわね」
このことを笑顔で話すのだった、そして華奈子達は華奈子達でシャンパンを開けてそうしてだった。
「乾杯!」
そのシャンパンが入っているコップで乾杯する。そのうえでこのパーティーが盛況であることを心から喜ぶのだった。
第四十九話 完
2013・7・3
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