暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
−吸血鬼の貴婦人−前編−
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闇のデュエルの敗者への罰ゲーム、覚えてるかしら?」

「敗者は、人形に魂を封印される…覚悟は、出来てるノーネ。」

闇のデュエルに負けたダークネスは、カードに魂を封印された。

ならば、クロノス教諭が負ければ…

「私のターン、ドロー!」

カミューラのターンになる。

古代の機械巨人を止める手段は、もうクロノス教諭のデッキには存在しない。

「シニョール、そしてシニョーラたち。ワタシからの特別授業なノーネ。」

クロノス教諭はとつとつと語り出す。

「例え闇のデュエルに敗れたとしても、闇は光を凌駕できない。そう信じて決して心を折らぬ事。私と約束してくだサイ。」

闇は、光に適わない。

そう信じて、決して心を折らぬこと。

「最後の授業は終わりかしら?古代の機械巨人で、先生にダイレクトアタック!アルティメット・パウンド!」

古代の機械巨人の腕が、クロノス教諭に迫る。

「…光のデュエルを…!」

クロノスLP2000→0

「クロノス教諭ッ!」

クロノス教諭は、最後まで光のデュエルのことを言っていた。

糸を失った人形のように、クロノス教諭の身体が倒れていく。

手札のカードは…

古代の機械兵士が二枚と、ライトニング・ボルテックス。

…俺が捕まえられなければ、クロノス教諭は、勝っていた…

カミューラが言った罰ゲームの通り、クロノス教諭の身体は縮み、人形になっていた。

クロノス教諭が人形になったと同時に、俺に巻きついていた触手が消える。

「クロノス教諭ッ!」

急いで、人形になったクロノス教諭と、それを持つカミューラの方へ向かう。

「…やっぱり、不細工な人形ね。いらないわ。」

カミューラが、クロノス教諭の人形をどこかへ放り投げる。

「おっと!」

…良かった。

湖に落ちる前に、万丈目がキャッチしたようだ。

「それでは皆さん、また招待状を贈らせていただくわね…」

カミューラの姿が、霞のように消えていく。

…クロノス教諭…

「みんな。次は、俺があいつとデュエルする。」

出来るだけ怒りを抑えた一言に、反対する者はいなかった。


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