暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
−吸血鬼の貴婦人−前編−
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「甘く見るんじゃないよ…人間ごときがッ!」

そう言ったカミューラの口は、口裂け女のように裂けていた。

吸血鬼。

人間にあらざる者。

「私は、魔法カード、《幻魔の扉》を発動!」

カミューラの背後に、巨大な扉が現れる。

「…なんなノーネ!?この扉ーは!」

クロノス教諭ですら知らないカード。

俺も知らない。

「幻魔の扉の第一の効果…相手モンスターを、全て破壊する!」

「なんデスート!?」

あの禁止カード、《サンダー・ボルト》と同じ効果、だと…

古代の機械巨人が扉に吸い込まれていき、クロノス教諭のフィールドはがら空きになる。

「しかーし、次の私のターンで決めれば良い話デスーノ!」

「ふふ…先生、幻魔の扉には、もう一つ効果があってよ?一度でもフィールドに出たモンスターを、あらゆる条件を無視して、私のフィールドに特殊召喚する!」

「ふざけんな!何だそのインチキカードは!」

サンダー・ボルト+死者蘇生の上位互換。

聞いただけでインチキカードだ。

「もちろん、このカードにはリスクもあるわ。」

「そりゃそうだろ!そんなカードにリスクが無いわけないじゃんか!」

十代の言う通りだ。

「このカードを使って敗北したプレイヤーの魂は、三幻魔に喰われる…それが条件よ。」

「実質ノーコストではないか!」

そんなカード、使った段階で決着する。

だから、万丈目が言う『実質ノーコスト』と言うのは間違いではない。

「さあて、今回の生け贄は誰かしら?」

カミューラがそう言った直後、幻魔の扉から触手が放たれる!

「避けろ明日香!」

少し離れていた、俺と明日香の方向に向かって来たため、明日香を突き飛ばす。

代わりに。

「ぐっ!」

謎の触手に捕まり、カミューラの下…いや、幻魔の扉の前に連れていかれる。

「あら、まあまあの顔ね。生け贄にするのはちょっともったいないわ。」

生け贄、だと…?

「さあ、彼の魂を生け贄に、古代の機械巨人を特殊召喚!」

古代の機械巨人
ATK3000
DEF3000

クロノス教諭のエースカードが、カミューラに従っている。

「敗者は、幻魔に魂を奪われる…つまり、私が負けたら生け贄にした彼の魂が三幻魔に奪われることになるわね。」

その為に、俺を生け贄にしたのか!

「私はこれでターンエンドよ。」

「クロノス教諭!攻撃してください!」

俺の決死の叫びも空しく、クロノス教諭はこちらに笑いかけるだけ。

「私のターン、ドロー。…ターンエンドなノーネ。」

クロノス教諭はドローしたカードも見ずに、ターンエンドの宣言をする。

「先生?この
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ