第一章
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、今日も美味いでごわす」
「小吉どんは毎日そう言ってるでごわすな」
幼い頃の大久保が西郷と共に飯を食いながら彼に問うた。
「このおからを食って」
「実際に美味いでごわす」
そこに醤油をかけて飯のおかずにしながらの言葉だった。
「しかも量も多いでごわす」
「これで充分でごわすな」
「餓えなければそれでよかでごわす」
「ははは、その通りでごわすな」
大久保も西郷の言葉に笑って返す。
「思えばおいもこれで満足しているでごわす」
「一蔵どんもでごわすな」
「腹が空かなければそれで満足でごわす」
「食えればそれぜ満足でごわすよ」
二人で飯をたらふく食って満足していた、菜が少量入っているだけの味噌汁に後は芋だった、しかし彼等はそれで充分だった。
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