第二章
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「俺の家祖母ちゃんも母ちゃんも妹達も全員な」
「太ってるてんだな」
「そうなんだな」
「そうだよ、妹達なんてまだ十代だけれどな」
それでもだというのだ。
「太ってるよ」
「かえって頼もしいよな」
「太ってるとな」
同僚達はコルチェンコの家族のことを聞いて素直にそう思った、ロシアでは普通は女の人は太っている方が頼もしいと思われているのだ。
だがコルチェンコはまだ言う。
「それでもだよ。俺はな」
「やれやれ、何時までも痩せているか」
「その娘がいいんだな」
「誰かいないのかよ、本当に」
コルチェんこは飲みながら考えていた、その相手がいるかどうか。
それで結婚相談所、ロシアにもあるそれも使って相手を探していた、そしてその中で。
相談所に一人の女性を紹介された、その娘はというと。
「お仕事は学校の事務員で」
「エカテリーナ=マニエススキーさんですか」
「はい、年齢は二十四歳」
コルチェンコより一つ下だ。紹介された写真には楚々とした、妖精を思わせる黒く長い髪に青い目の女性がいた。
肌は雪の様に白く透き通り目鼻立ちは童話のお姫様の様だ。しかもすらりとしている。
まさにコルチェンコの好みだ、その写真を見てすぐにだった。
相談所の職員さんに目を輝かせて言った。
「お願いします」
「この方と会われますね」
「是非共」
こう言ったのである。
「そうしたいです」
「わかりました、それでは」
職員さんもすぐに応えそのうえでだった。
コルチェンコはエカテリーナと会った、まずは喫茶店で二人で話をした。
性格は温厚で円満、ただ表情はロシアの寒さのせいで動かせないせいかあまりない。だが性格はそれでもだった。
とにかく円満で礼儀正しい、しかも親切だ。
何度も話をしてデートをしてその結果だった、コルチェンコは彼女をいたく気に入った、それで仕事の休み時間にだ。
ロシアでは仕事の休み時間でも飲む、やはりウォッカである。
それで身体を温めながら居酒屋でも飲んでいた同僚達にこう言ったのだ。
「いや、性格もいいしな」
「ちゃんとした仕事だしな」
「いい相手みたいだな」
「ああ、凄くいい娘だよ」
目を輝かせて同僚達に話す。
「本当にな」
「しかもすらりとしててか」
「容姿も御前好みだよな」
「本当にな」
今は向日葵、ロシアの国花の種をつまみにして飲みつつ言う。
「最高だよ。けれどな」
「ああ、今はよくてもだよな」
「それでもだよな」
「どうかな、将来は」
ウォッカの入ったコップを手にして言う。
「それが問題だな」
「ロシアだからな、やっぱり」
「将来は太るかもな」
「御前それが心配なんだよな」
「そこだよな」
「どうだろうな、そこは」
こう言
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