救出〜
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・・・宿屋に向かうと、解呪に成功したと報告を受けた。
「ガイ!・・・ごめん・・・」
「・・・ルーク?」
「俺・・・きっとお前に嫌な思いさせてたんだろ。だから・・・」
顔を伏せながらルークは言う。・・・そんなルークを・・・ガイは笑った。
「ははははっ、なんだそれ。・・・お前のせいじゃないよ」
ガイが目を閉じる。
「俺がお前のことを殺したいほど憎んでいたのは、お前のせいじゃない」
ガイは一呼吸置いてから言った。
「俺は・・・マルクトの人間なんだ」
「え?ガイってそうなの?」
アニスが驚く。
「俺はホド生まれなんだよ。で、俺が五歳の誕生日にさ、屋敷に親戚が集まったんだ。んで、予言士が俺の預言を詠もうとした時、戦争が始まった」
「ホド戦争・・・」
「ホドを攻めたのは、確かファブレ公爵ですわ・・・」
「そう。俺の家族は公爵に殺された。家族だけじゃねえ。使用人も、親戚も・・・あいつは、俺の大事なものを笑いながら踏みにじったんだ。・・・だから俺は、公爵に俺と同じ思いを味あわせてやるつもりだった」
ジェイドが近づく。
「あなたが公爵家に入り込んだのは復讐のため、ですか?・・・ガルディオス伯爵家、ガイラルディア・ガラン」
「・・・うぉっと、ご存知だったって訳か」
「ちょっと気になったので、調べさせてもらいました。あなたの剣術はホド独特の盾を持たない剣術、アルバート流でしたからね」
・・・慣れてるから違和感はないが、普通片手剣は空いた手に何かを持つ。・・・まあ、俺の知り合いに盾を使うのは全然いないんだが・・・
「・・・なら、やっぱりガイは俺の傍なんて嫌なんじゃねぇか?俺はレプリカとはいえ、ファブレ家の・・・」
「そんなことねーよ。そりゃ、まったくわだかまりがないと言えば嘘になるがな」
「だ、だけどよ・・・」
「お前が俺についてこられるのが嫌だってんなら、すっぱり離れるさ。そうでないなら、もう少し一緒に旅させてもらえないか?まだ、確認したいことがあるんだ」
「・・・わかった。ガイを信じる。いや・・・ガイ、信じてくれ・・・かな」
「はは、いいじゃねえか、どっちだって」
黙っていたイオンが息を吐いた。
「よかった。お二人が喧嘩されるんじゃないかってヒヤヒヤしてました」
「今のルークなら一方的にやられるんじゃないか?なあ?愛、依・・・?」
隣にいた愛依は頭を抑えていた。
「五歳・・・家族・・・笑いながら・・・」
「愛依?愛依!」
愛依の顔が上がる。
「どうしたんだ?」
「い、いや・・・ちょっと・・・な」
「まあ、少し休憩した方がよろしいのでは?」
ナタリアが愛
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