第18話
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オレはさらに小宇宙を燃やして対抗して行った。後半ではオレが押していた。そのままならなんとか廬山百竜覇を撃てると思っていたのだが、コカビエルは部長達に的を絞り始めた。その頃はケルベロスをちょうど倒し終わって気が抜けていた所だったので部長達は躱す事が出来ずにオレがカバーに入るしか無かった。まあ、光速で戦ってたから部長達が躱せる訳も無いんだけどな。そして部長達のカバーで手一杯になっていた所を一撃。それだけでオレは戦闘不能になった。激痛のおかげで意識が朦朧とする中で見たのは木場が小宇宙を込めた剣を作って聖剣を叩き折る姿と、双葉が見せた聖剣の一撃だった。
「なあ、ドライグ。オレは本当にレイナーレを守れるのか?」
『正直に言えばかなり厳しい。いや、普通なら問題無い。普通ならあのライザー位がちょうど良い目安になる。ああ、再生は除いてだ。ただ、龍は争いを引き寄せる。それに釣られて強者が短期間に集りすぎているだけだ。あと2年も神代の元で修行を積めば問題無かったのだがな』
「そう、か」
窓に目をやるといつの間にか雨が降り出していた。
「……強く、なりてぇな」
『相棒……手段が無い訳じゃねえ』
「何?」
『禁手化だ。あの剣士が最後に出した剣、あれは普通の魔剣創造じゃあ産み出せねぇ。あれは魔剣創造が禁手化した事によって産み出した物だ』
「禁手化?」
『神器は主と共に成長して行く。だが、それ以上に強い感情に反応する。相棒がオレの力を引き出せれば』
「強くなれるんだな」
『決して楽な道ではないぞ』
「それでも守れるだけの力が手に入るんだよな」
『それは保証する。なんせオレは神もが恐れた二天龍の片割れなんだからな』
「そうだったな。すっかり忘れてた」
『おいおい』
「ははは、すまんすまん……強くなれるんだよな」
『ああ、確実にな』
「そっか、ありがとうドライグ」
『気にするな。オレは相棒の事が気に入っているからな』
「それでもだ」
「ぅん?イッセー、どうかしたの?」
「何でも無いさレイナーレ。ちょっと雨が気になっただけだ」
起きてしまったレイナーレを心配させない様に一度頭を撫でてから布団を被る。
「イッセー、無理だけはしないでね」
「ああ、レイナーレを悲しませたく無いからな」
そうだ。オレの目的は変わらない。レイナーレと一緒に居続ける。それだけだ。
レイナーレと抱きしめあいながら、オレは眠りに付いた。強くなると心に決めながら。
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